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令和8年02月 市長所信表明

問い合わせ番号:17708-8230-8181 更新日:2026年 2月 12日


 ただいま上程されました各議案等のご説明を申し上げます前に、今後の本市のまちづくりについて、私の所信を述べさせていただき、続いて議案等についてのご説明を申し上げます。
 まず、冒頭にあたり、令和7年9月の記録的な大雨により多くの浸水被害がありましたが、今回の教訓を深く胸に刻み、総合治水対策に基づき排水機能の強化といったハード対策を加速させるとともに、デジタル技術を活用した防災・減災対策の強化などソフト対策も充実させ、市民の皆様の生命と財産を守り抜く、「自然災害に強い安全なまちづくり」を強力に推進していく所存です。
 また、依然として終わりが見えない物価高騰は、市民生活や市内事業者の経済活動に大きな影響を及ぼしています。物価高騰への対応や賃上げによる所得向上など国による経済対策の動向を注視しながら、本市におきましてもこれまでの対策に加え、市民生活と地域経済を下支えするための機動的かつ効果的な施策を引き続き講じてまいります。
 直面する課題は決して少なくはありませんが、私はこうした厳しい状況であるからこそ、未来への投資を緩めてはならないと確信しております。
 災害からの復旧や未来を創る新たな挑戦を更なるまちづくりへと繋げていくとともに、こども達の笑顔があふれる機会や子育て教育環境の充実を図り、ひとづくりを進めていくことで、市民の皆様に希望を、そしてまちに元気を与えることができるよう、四日市市役所が一丸となって着実に取組を進めていきます。
 将来にわたって安全・安心に、そして豊かに暮らせる四日市市の実現に向け、引き続き不退転の決意を持って市政運営に臨んでまいります。
 令和8年度は、総合計画の中間見直しから2年目にあたり、希望あふれる未来に続くまちづくりを進めるため、この総合計画に掲げる各施策を確実に実施してまいります。
 それでは、総合計画に掲げる目指すべき4つの都市像に基づき、各分野において重点的に取り組んでいく政策や施策について、順に私の考えを述べさせていただきます。

 将来都市像の1つ目は、充実した人生を歩むための基盤を育み、誰もが憧れる「子育て・教育安心都市」です。
 令和7年3月に策定した四日市市こども計画に基づき、社会全体でこどもの育ちを支える「こどもまんなか社会」の実現に向けた施策を展開してまいります。
 具体的な取組として、妊娠前から、妊娠・出産、乳幼児期、学齢期、思春期、青年期へと続くライフステージを通して切れ目のない包括的な支援を引き続き行ってまいります。
 こどもの居場所づくり事業については、学校や地域、民間団体等と連携した、「多様なこどもの居場所づくり実証事業」を継続し、こどものウェルビーイングを実現していきます。
 就学前の保育については、本市では共働き家庭の増加に伴う低年齢児の申込み増加等により依然として保育の利用ニーズが高まっており、令和7年度においても待機児童が発生している状況です。待機児童対策の中でも保育士の人材確保については民間保育所等の給与改善や就労継続への支援を引き続き行うとともに、民間保育所の低年齢児の受け入れや私立幼稚園の2歳児預かり保育への支援など、待機児童の解消に取り組みます。
 就学前教育・保育施設の整備については、まず私立園では、待機児童対策に寄与する低年齢児の定員を増やすための改築や改修のほか、老朽化した施設や設備の更新などの整備費用に対する補助を引き続き行ってまいります。次に公立園については「四日市市認定こども園整備推進計画」に基づき、こども園の新園舎整備を進めます。
 さらに、保育士の働きやすい職場環境の実現に向けた取組として、園の事務をサポートする保育支援者、園外活動時の見守りやプール活動時のスポット支援員の配置に対する支援を継続するとともに、保育現場のICT化に対する支援を引き続き行います。
 また、高まる学童保育ニーズに対応するため、送迎支援を拡充するとともに、小学校の夏季休暇期間中、労働等により昼間、保護者が家庭にいない児童の居場所を提供するため「夏休み児童預かり事業」を新たに開始します。
 そのほか、不妊治療費の助成や、令和6年9月から対象を18歳の年度末まで広げた子ども医療費助成を継続して実施していくほか、乳幼児予防接種事業においては、新たに定期接種化されるRSウイルスワクチンの接種勧奨を着実に行ってまいります。
 また、母子保健機能と児童福祉機能を併せ持つ、こども家庭センターが中心となって、関係団体とも連携しながら、子育てに係る助言、指導、見守りの実施や家事支援サービス等の提供を行うなど、児童虐待に対する予防的な対応から子育てに困難を抱える家庭まで、切れ目なく、漏れなく対応していきます。
 発達に不安があるこどもについては、専門職員等による相談を実施し、必要に応じて障害児通所支援事業の利用につなぐなど、早期発見、早期支援に取り組みます。
 教育の分野では、令和8年度からの教育大綱において「自ら学び、夢と志を持ち、未来を創る教育」を本市が目指す教育の基本理念に掲げ、置かれている環境に関わらず全てのこどもが健やかに成長し、将来にわたって幸せな生活が送れるよう、学齢期にとどまらず人生の各ステージにおいて成長を促す教育を行ってまいります。
 令和8年度はこの大綱の理念を実現するために、学校教育ビジョンや新教育プログラムに基づき、問題解決能力や情報活用能力など社会で必要となる力をこどもたちが身につけられるように、就学前から中学校まで一貫性のある学びを展開します。
 なお、令和8年度は小学校において算数の教科担任制を推進するなど、引き続きこどもたちの学力向上に取り組みます。
 部活動については、中学校の休日部活動の地域展開に向けて、令和7年度に設置した「みんなのブカツ推進室」を中心に、総合型地域スポーツクラブとの連携強化や拠点型活動の実施に取り組んできました。令和8年度の中学校3年生が参加する最後の大会やコンクールが終了する12月を目途に、休日部活動の地域クラブ活動への完全移行を進めていきます。
 また、小中学校における不登校児童生徒数の増加に対応するため、登校サポートセンターを核とした相談、支援などを着実に実施します。なお、校内ふれあい教室については、令和7年度で全中学校への設置が完了しました。小学校についてもモデル校にて、校内ふれあい教室の効果的な運営の検証を進めます。
 また、危険な暑さに対応した教育環境の確保のため、指定避難所でもある屋内運動場をはじめ、中学校武道場や空調が未整備な特別教室への空調整備を行います。
 小学校における水泳指導の業務委託については、児童の水泳授業や泳ぐことに対する肯定的な意識の変化が生まれるなど効果的な取組であることから、令和8年度は民間への業務委託を全ての小学校において進めていきます。
 学校給食につきましては、国が公立小学校を対象とした「給食費負担軽減交付金」を創設することを受け、交付金の基準額を超える部分について本市が公費負担することにより小学校の給食費を完全無償化とします。なお、中学校給食については、引き続き物価高騰分を本市が負担することで、保護者の負担を増やすことなく、安全で安心な給食を提供します。

 次に、文化の分野においては、長年、文化活動団体や市民から望まれている小ホールについて、知と交流の拠点施設内での整備に向け、施設全体の基本設計を行ってまいります。また、市内の小中学生を対象に、こどもたちが気軽に楽しみながら参加できる多様な分野の体験プログラムを提供し、体験等を通じて達成感やモチベーションを高めるために、文化芸術・スポーツの分野において心に残る体験を提供する「こどもみらいクーポン事業」を令和8年の夏休み期間中に試験運用を行い、文化会館の再開に合わせて令和8年10月から本格的に開始します。
 スポーツの分野においては、市外からも広く参加を募るかたちでのランニングイベントを先日2月1日に開催しました。令和8年度においてもスポーツの振興や市民の健康増進はもとより、本市の魅力を市内外に発信し、シティプロモーションにつなげる機会となるように引き続きランニングイベントを開催します。
 また、市民がトップレベルのプレーを観戦することができるようにプロスポーツの試合や各種競技の全国大会等の誘致や支援を継続するほか、地域の活性化やシビックプライドの醸成等につながるプロスポーツチームの誘致の可能性について検討を行います。
 スポーツ施設に関しては、整備を進めてきた温水プールや霞ケ浦第1野球場が令和8年7月にリニューアルオープンするとともに、他のスポーツ施設に関しては、三滝武道館等について、夏の猛暑等に対応するために空調整備に向けた設計を進めます。
 また、四日市ドームにつきましても、令和11年度中の供用開始に向けて、設計施工業者の選定などを行ってまいります。
 本市が有する観光資源については、四日市スポーツランドにおける施設修繕等を行うとともに、宮妻峡に関しては、民間活力を導入し、キャンプ場等の再整備に取り組むほか、四日市花火大会については、令和7年度に好評をいただいた結果を踏まえて、令和8年度はさらに魅力的な大会となるように取り組んでまいります。

 将来都市像の2つ目は、東海地域をリードし、地域社会のイノベーションを誘発する「産業・交流拠点都市」です。本市の産業が競争力を確保し、持続的な発展を遂げていくため、企業の投資を引き続き促していきます。
 本市はこれまで臨海部の石油化学コンビナートや内陸部の半導体産業など多くの立地企業により、雇用、税収を生み出しており、これらの企業活動は、地域経済を支え、本市の発展に大きく寄与していただいております。
 本市の産業基盤である四日市コンビナートのカーボンニュートラル化に向けて、将来ビジョンの実現を目指し、企業間連携等の具体的な取組の創出につながるように進めていくとともに、事業化可能性調査等に対する支援を行い、引き続き企業とともに脱炭素化社会に向けて取り組んでまいります。
 近年、製造業の投資において、経済安全保障などの観点から国内での生産が求められており、全国的に産業用地の需要が高まっています。
 このような状況を踏まえ、本市が産業都市として維持発展し、持続可能な自治体運営を実現するためには、新たな産業用地の創出に早期に取り組む必要があることから、令和8年度に本市における産業用地創出に関する方針の策定や支援制度の創設に向けて取り組み、企業誘致を図ってまいります。
 地場産業振興センター・じばさんにつきましては、スタートアップ支援やリスキリングなど市内事業者の支援機能を備えた、地域の産業振興の新たな拠点施設としての整備を進めます。令和8年度においては、拠点施設としての機能を発揮するための改修工事を行うとともにリニューアルオープンに先駆けて機運醸成のためのイベントを開催します。
 また、令和7年6月に議員提案で制定された中小企業・小規模企業振興基本条例の規定に基づき、中小企業等振興審議会を設置し、条例の理念を具体化する戦略プランを策定し、中小企業等の振興を図ってまいります。
 その他、障害者が能力を発揮できる職場環境とするための施設整備を行う事業者に対する補助を引き続き行い、障害者雇用のさらなる促進を図ります。
 農業の分野では、農業経営の基盤強化や多角化の推進に加え、持続可能な産地育成に取り組んでまいります。特に、本市の特産品である茶に関しては、作業の効率化等に資する農地の集積・集約化を進めるほか、競争力の高い品種への転換や茶以外の高収益作物への転換などにより産地強化を図ってまいります。
 また、令和8年度に三重県で開催される関西茶業振興大会を本市の特産品であるかぶせ茶を広くPRする絶好の機会と捉え、メディアを活用したPRや記念イベントの開催に加え、認知度向上や購買意欲の喚起を目的とした現地での体験・販売コンテンツ設置などを展開する「かぶせ茶PRプロジェクト」を実施していきたいと考えています。
 さらに、スマート農業として、気象や生育状況などのデータを利用した栽培やICTを活用した農業機械の普及に継続して取り組み、生産性の高い農業の実現を目指してまいります。
 また、昨今の酷暑が続く気象状況を踏まえて、影響が大きい露地野菜農家を対象とした支援に新たに取り組みます。

 四日市港につきましては、令和7年度に改定する四日市港港湾計画に基づき港湾の開発、利用、保全を積極的に行い、四日市港のさらなる発展を図ってまいります。
 なお、コンテナ取扱機能の集約化による効率化と大規模地震時における物資の緊急輸送等に対応するため、四日市港管理組合を通じ、令和8年度の一部先行利用を目指して引き続き霞ケ浦地区北ふ頭81号岸壁の整備を促進していきます。
 その他の取組として、みなとまちづくりプランにおいて「ヒトの交流ゾーン」に位置付けた四日市地区については、市民が集い、交流できる「みなとまち」の実現を目指しており、引き続き、関係者と協力しながら、「BAURAミーティング」などのイベントを充実し、みなとまちづくりの機運醸成に取り組みます。なお、本市や四日市港管理組合等が参画するみなとまちづくり協議会が策定した「みなとまちづくりプラン基本構想」の目標実現に向け、令和8年度に四日市地区の整備コンセプトを検討していくことから、このコンセプトに基づき納屋防災緑地などの公園等の整備に関する基本計画を策定してまいります。

 続いて、交通・にぎわいの分野においては、中心市街地の活性化や、居心地がよく歩きたくなる魅力的なまちなかの実現に向け、中心市街地再開発プロジェクトをより一層推進してまいります。
 中央通り再編事業におきましては、円形デッキ『よんまるテラス』の完成に引き続き、近鉄四日市駅東側において本格化してきた国の直轄事業「バスタ四日市」の整備とも連携しながら、直線デッキを含む駅東西の歩行者デッキや中央通り公園の整備を進めていきます。
 なお、直線デッキは近鉄四日市駅とあすなろう四日市駅方面は令和8年6月、商店街方面は令和8年9月にそれぞれ供用を開始します。
 さらに、中心市街地の回遊性向上を図るため、引き続き、鵜の森公園の再整備を進めるとともに、諏訪公園の再整備にも着手してまいります。
 また、自動運転車両の導入については、引き続き実証実験を進め、中央通り再編事業に合わせた定常運行や自動運転レベル4の認可取得を目指します。
 中心市街地の拠点のひとつである知と交流の拠点施設については、あらゆる世代が集い交流することができる滞在型の複合施設として、設置に向けた基本設計を行います。
 JR四日市駅前に設置を検討している大学につきましては、令和7年度に策定した大学基本計画をもとに、教育研究体系の整理や企業との連携の具体的な検討を行うとともに、大学施設の整備に向けた基本設計を行ってまいります。また、本市と三重大学の合同会議体である四日市キャンパスの設置検討会において、三重大学の誘致について具体的な協議を進めていきます。
 また、中心市街地の重要な都市機能である「くすの木パーキング」については、今後の方向性が決まり次第、議会の皆様にお示ししたいと考えております。
 幹線道路の整備については、慢性的な渋滞を解消するため、小杉新町2号線や泊小古曽線、三重橋垂坂線の整備を進めるとともに、赤堀小生線など渋滞ネック箇所において、交差点の改良に取り組んでいきます。
 鉄道駅周辺環境の整備としては、高角駅駅前広場などの整備に向けて、用地の確保や地域の関係者等との協議を進めてまいります。
 北勢バイパスについては、市道日永八郷線から国道477号バイパスまでの区間について、令和7年3月に供用が開始されましたが、引き続き北勢バイパス全線の早期完成に向け、事業主体である国と連携し設計協議や住民説明等を行うとともに、関係機関と国への要望活動を行ってまいります。
 また、公共交通ネットワークの維持を図るため、郊外部においては、こにゅうどうくんライナー、デマンドタクシーの運行を実施していますが、デマンドタクシーについては、高齢者以外にも一定のニーズがあることから、公共交通施策として幅広い年齢層の利用を促進するために、運転免許を有しない18歳以上で70歳未満の方も対象とした運用に見直します。
 加えて、国の直轄事業「バスタ四日市」の整備に合わせて、バス路線の効率的な再編を含めた本市における公共交通のあり方について検討してまいります。

 将来都市像の3つ目は、まちの未来を守り、将来の市民にバトンをつなぐ「環境・防災先進都市」です。
 環境分野においては、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」の実現に向け、今後も、市民や事業者の皆様と一体となって様々な取組を進め、持続可能な循環共生型の社会を目指してまいります。
 四日市市環境計画やごみ処理基本計画に基づき環境先進都市として各種施策を推進していくなかで、脱炭素化の取組として、令和7年6月に電力供給を開始した地域新電力会社・よっかいちクリーンエネルギーを核に、公共施設における大幅な温室効果ガスの削減にも取り組んでいきます。その他、家庭における脱炭素化を推進するため、従来のZEHよりさらに省エネ性能が高いGX志向型住宅に対する補助を新設します。 
 また、交通事業者に対しては、公共交通における移動の脱炭素化を推進するため、EVバスの導入を引き続き支援するとともに、市内の中小企業に向けて、脱炭素経営セミナーの開催や脱炭素に向けた計画策定、認証取得の支援を行います。
 ごみの減量施策につきましては、様々な啓発や環境教育に加えて、食品ロス削減事業等の定着を図り、発生抑制に努めるとともに、事業者とも連携しながら資源化を進めてまいります。   
 一方、自然共生サイトとして国の認定を受けた吉崎海岸については、希少な動植物の生息や繁殖が確認されていることから、今後も、市民の皆様を中心とした保全活動を支援することにより、生物多様性の維持に努めるとともに、自然を活かした環境学習のフィールドとして活用します。
 また、大気環境や河川など公共用水域の常時監視を引き続き適切に行うとともに、市民の皆様が快適で安全に暮らしていただけるように環境保全に努めてまいります。
 水道事業につきましては、第3期水道施設整備計画に基づいて、小牧水源地における紫外線処理による高度浄水処理施設の整備のほか、経年管路や経年施設の更新、水管橋の耐震化を実施するほか、水道法に基づく水質検査を引き続き適切に行い、安全安心で良質な水道水の安定供給を行ってまいります。
 また、下水道事業につきましては、生活排水処理施設整備計画や雨水管理総合計画に基づき、計画的な整備を行っていきます。汚水管渠については、市街化区域における令和8年度の概成に向けて、着実に整備を進めるとともに、令和7年1月に発生した埼玉県八潮市の陥没事故を踏まえて、 下水道管路の点検・修繕にも注力してまいります。

 次に、防災分野においては、令和7年9月の大雨による浸水被害を踏まえ、防災情報の的確かつ迅速な発信や、防災・減災に関する啓発に取り組むことにより、市民の皆様の防災意識を一層高めるとともに、雨水排水能力の向上や河川の改修などハード整備を進めることで、災害に強く、災害対応力に優れたまちを目指していきます。
 大規模災害に的確に対応するためには、行政の取組である「公助」に加え「自助」、「共助」などによる地域防災力の向上も不可欠です。そのため、地区防災組織への支援や地域における防災・減災活動の中核を担う人材の育成等を推進します。
 なお、行政の取組については、ハード対策として、雨水幹線や雨水排水路、ポンプ場の整備のほか、治水安全度の向上を図るために、準用河川などの整備・改修を進めるとともに、三重県が行う三滝川分派整備の令和8年度竣工に合わせて、堀川の内水対策としての放水路工事や排水機場築造工事を進めます。
 一方、ソフト対策としては、予測が困難な局地的豪雨による被害の軽減を図るため、市民や事業者等が行う止水板設置への補助を実施するとともに、ICTを活用して被害状況を把握するシステムを導入し、初動対応の迅速化を図ってまいります。
 次に、南海トラフ地震等の大規模地震への対策については、地震の揺れへの備えに加え、津波への対策を進める必要があります。
 揺れへの備えとして、住宅等の耐震化については、令和6年度に大幅に拡充した補助制度により引き続き耐震化の促進を図るほか、建物の倒壊などから命を守る取組のひとつとして耐震シェルターの補助を引き続き実施してまいります。
 津波への対策としては、現在、三重県が進めている南海トラフ地震の被害想定の見直しを踏まえ、予測される津波から住民が安全かつ迅速に避難できるよう、津波避難計画を策定するとともに、計画に基づく避難路や避難先等を分かりやすく整理した新たな津波避難マップを作成し、全戸配布します。
 さらに、避難者や災害対応業務従事者が安全かつ円滑に避難生活を送ることができるよう、避難環境や受入体制の整備を進めます。
具体的には、津波想定区域より内陸部に位置する指定避難所である小中学校において、貯留式マンホールトイレの整備に向けた測量・設計等に着手するとともに、本庁舎周辺において整備を進めてまいります。
 併せて、防災倉庫の備蓄品については、防災備蓄品管理システムを導入し、災害時における物資の荷捌きや配送等の効率化・円滑化を図るとともに、災害対策基本法の改正に伴う備蓄状況の公表義務にも適切に対応してまいります。
 消防分野では、地域の消防防災活動拠点である消防分団車庫について、老朽化した車庫を計画的に改築してきましたが、令和8年度に残る2地区の車庫を改築することで、消防団の活動拠点の整備は一旦完了となります。
 なお、消防の広域化について、令和7年9月に菰野町側から本市との広域化について協議を再開したいとの申し出があったことから、本市消防本部と菰野町消防本部において、広域化した場合に想定される影響や課題の整理等について協議を行ってまいります。

 将来都市像の4つ目は、本市に集まる人々の力を、まちづくりの原動力にする「健康・生活充実都市」です。
 定住促進や子育て環境の向上、空き家・空き地の有効活用を図るため、子育て・若年夫婦世帯に対する住み替え支援や、空き家の取得者・利用者に対する改修工事に係る助成を引き続き行います。また、空き家の所有者に対しても、空き家・空き地バンクに登録した場合の奨励金の交付に加えて、空き家の改修工事や、家財等の処分に係る費用の助成を継続して実施していきます。
 また、市街化調整区域の空き家等の有効活用について、空き家等活用計画を策定した地域においては、地域の農産物等を活用した飲食店や農産物直売所、観光客の案内所や休憩施設等として空き家等を活用できるように引き続き地域との連携を図り支援を行います。さらに、市街化調整区域における空き家を賃貸住宅に用途変更する際に必要な手続き費用への支援を拡充し、既存集落の維持・地域再生に取り組んでまいります。
 多様な主体の協働による持続可能なまちづくりにつきましては、少子高齢化や人口減少、地域コミュニティの希薄化などにより、地域を取り巻く課題が複雑化・多様化しています。こうした課題に対応していくため、地域住民に対する自治会への加入促進と地域活動の推進、法人化を含めた自治会組織の体制強化を図るなど、地域コミュニティの維持・向上に努めます。また、令和8年度からの「第3次市民協働促進計画」に基づき、市民・市民活動団体・議会・事業者・市などの多様な主体がそれぞれの強みを活かし、効果的に連携することができる体制づくりを図り、暮らしやすく住み続けたくなるまちづくりを推進してまいります。
 安全・安心なまちづくりについては、地域における防犯活動が継続されるよう、防犯パトロールや見守り活動を行う団体に対する支援を引き続き行います。また、犯罪の防止や抑止を目的として公共の場所に設置する防犯外灯について、継続して支援するとともに、防犯カメラに対する支援を拡充します。
 仕事と子育ての両立ができる職場環境づくりの推進については、企業や事業所におけるワーク・ライフ・バランスへの理解促進、各種休業制度の充実など柔軟な働き方が選択できるよう取り組むことが重要です。本市におきましては、「男女がいきいきと働き続けられる企業表彰」を毎年度実施しており、そうした企業との連携を一層強化して引き続き啓発活動を行っていきます。
 国際交流事業については、ベトナム・ハイフォン市との経済交流10周年を迎え、現地での市内企業による販売促進イベントや現地企業とのビジネスマッチングを行うとともに、将来的な協力関係の基盤構築を目的とした両市の若い世代の交流などを行い、一層の交流促進を図ります。
 一方、少子高齢化の進行に伴い増加する身寄りのない高齢者が、自分らしく最期を迎えられるよう終活を支援するとともに、北大谷霊園に合葬墓を設置します。
 さらに、火葬件数が増加傾向にある北大谷斎場につきましては、施設の機能を維持するために、火葬炉及び周辺設備の更新を行います。

 続いて、健康や福祉の分野においては、すべての人や関係機関が互いに支え合う地域共生社会の実現に向けて、高齢福祉、障害福祉、子育て、保健医療など各分野における施策を推進していきます。
 健康の分野では、生涯にわたって家庭や職場、地域の中で楽しみながら、歩く・からだを動かすといった健康づくりに親しむ機会を増やすためにアプリを活用した事業を実施するとともに、がんや糖尿病などの生活習慣病予防対策を進めていきます。
 また、がん患者への支援事業として、新たに医療用ウィッグ等の購入助成を実施します。
感染症への対応といたしましては、令和8年度からの「新型インフルエンザ等対策行動計画」において、新型コロナウイルス感染症への対応の経験や課題をふまえて、外部の専門人材も含めた人員確保や実践的な訓練等による人材育成、検査体制の強化などを進め、感染症への対応力を強化していきます。
 介護保険事業に関しては、住み慣れた場所で健康で自分らしく暮らせるまちを実現していくため、高齢者を支える地域包括ケアシステムの更なる深化・推進に向けて取り組むとともに、引き続き住民主体の介護予防や支え合いの活動を支援してまいります。
 また、認知症施策については、令和8年度からの「四日市市認知症施策推進計画」に基づき、認知症の正しい知識や理解の普及啓発、ステップ四日市を拠点とした認知症当事者の社会参加活動などの支援を行い、認知症当事者が社会の一員として尊重され、希望を持って暮らすことができる「認知症フレンドリーなまち」の実現を目指していきます。
 また、放課後等デイサービスを利用していた障害児が学校卒業後に障害福祉サービス事業所に通う場合に夕方の時間帯に介護が必要となる、いわゆる「18歳の壁」問題に対し、日常生活において常時介護が必要な方を対象に支援を拡充し、障害者の社会的な自立や家族等の介護者の負担軽減を図ってまいります。
 障害福祉施設に関しては、共栄作業所やあさけワークスなどの施設について、一体的に事業を行う多機能型施設としての集約・再整備に向けて、基本設計を進めていきます。
 なお、今議会で四日市市手話言語条例の制定議案を提出しておりますが、手話が言語であるとの認識に基づき、手話言語の理解・普及などに努め、全ての市民が相互に人格と個性を尊重しあいながら、共生することができる地域社会の実現を目指していきます。
 市立四日市病院に関しては、災害拠点病院、地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院などの役割を担うとともに、引き続き北勢地域の中核病院として質の高い医療の提供に努めます。
 病院経営については、医療の高度化に伴う高額医薬品や診療材料の増加、働き方改革・処遇改善による職員給与費の増加、新型コロナ感染症流行以降の入院患者数の減少、厳しい診療報酬改定などもあり、令和元年度以降厳しい経営状況となっています。救急医療・高度医療などの急性期医療を今後も安定的に提供していくため、経営改善計画に基づき、更なる経営改善に取り組んでまいります。
 病院施設については、目標耐用年数を迎える令和20年頃までは現在の病院施設において安全、安心な医療を提供していくために、引き続きインフラの経年劣化対策、中央検査室の改修など大規模な施設改修事業を行います。一方で、将来にわたって安定的な医療を提供していくために、現在の病院施設の目標耐用年数を見据えながら、病院施設更新計画の策定に向けて新病院のあり方について検討を行います。

 様々な政策や施策を展開していく上で基本となる都市経営の土台や共通課題についても取組を進めてまいります。
 人権問題に関しては、今後も一人ひとりの人権意識をさらに高めていく必要があります。多様化・複雑化する人権課題等に対応できるよう、引き続き人権教育や啓発、相談員の資質向上等により人権課題の解決を目指していきます。
 また、本市ならではの地域資源を最大限に活用し、積極的かつ効果的なシティプロモーションを引き続き展開してまいります。
 なお、本市は令和9年8月に市制施行130周年を迎えることから、市民や企業等が本市に対する誇りや愛着をさらに深めていただけるように記念事業を実施するため、令和8年度に企画検討委員会を立ち上げて、実施する事業の企画・検討を行ってまいります。
 ふるさと応援寄附金に関しては、積極的な取組を進めた結果、赤字額は拡大傾向に歯止めがかかったものの、さらなる寄附受入額の増加に向けて、新たな返礼品の開拓や既存返礼品の発信力の強化などに積極的に取り組みます。また、返礼品のPRを通じ、市外の方に本市の魅力を広く発信することにより、本市の認知度と都市イメージの向上を目指します。
 一方で、「行かない」「書かない」「待たない」「回らない」「迷わない」窓口の実現に向けて、効率的で質の高い行政サービスを提供するため、行政手続におけるペーパーレス化やキャッシュレス化を推進します。具体的には、令和8年度中に「おくやみ窓口」を本庁舎内に設置し、複数の窓口で行っている手続きをワンストップで行うことができるようにすることでご遺族の負担軽減を図ります。また、令和9年1月を目途にFAQサイトを開設するとともに、総合コールセンターを設置し、窓口機能を充実させ、窓口時間の短縮も行うことで、市民サービス向上と業務効率化の両立を図ります。

 以上、総合計画に掲げる4つの都市像を実現していくため、令和8年度に推進していく政策や施策について述べてまいりました。
 我が国におきましては、人口減少や東京一極集中の流れが続いており、本市の人口もゆるやかな減少傾向にあるなかで、東海エリアにおける西の中枢都市としての存在感を高めていくため果敢に挑戦を続けてまいります。
 令和8年度におきましても、市民の皆様にたくさんの元気や勇気をお届けすることができるように、市役所一丸となって一つ一つの施策を着実に進めていき、本市が持つ「地域をけん引する推進力」や「多くの方を魅了する求心力」を最大限に高めてまいります。
 皆様方には、格別のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。

このページに関するお問い合わせ先

政策推進部 秘書国際課
三重県四日市市諏訪町1番5号(本庁舎8F)
電話番号:059-354-8111
FAX番号:059-354-3974

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