令和07年02月12日 記者発表資料 四日市市指定無形文化財(工芸技術)の指定及び保持者の認定について「萬古焼(紫泥急須)」
問い合わせ番号:17388-2928-3977 更新日:2025年 2月 12日
市政記者クラブ 各位
令和7年2月6日開催の四日市市文化財保護審議会(会長 上野 秀治)の答申を受け、令和7年2月10日付で「萬古焼(紫泥急須)」を四日市市指定無形文化財に指定し、技術保持者を認定しました。概要は次の通りです。
1.種別 無形文化財(工芸技術)
2.指定名称 萬古焼(紫泥急須)
3.文化財所在地 四日市市南いかるが町19-4
4.工芸技術の保持者の認定 氏 名:清水 洋(三代 醉月)
生年月日:昭和19年3月22日
住 所:四日市市南いかるが町19-4
5.指定年月日 令和7年2月10日
6.指定理由
萬古焼は、江戸時代中期に桑名の豪商沼波弄山によって、現在の朝日町小向の地で始められた焼き物である。創始者の沼波弄山の死により一時途絶えた時期もあるが、幕末から明治時代初期頃、四日市にも伝わり、現在は、四日市市の地場産業として定着している。
今回申請のあった工芸技術は、還元焔焼成により紫泥色に焼き上げられた萬古焼の器面に、研磨剤を高圧で吹き付けるサンドブラスト技法により紋様を削り出し装飾を施す技法で、これまでの萬古焼の製作技法にはなかったものである。
この技法では、削る深さを調整することで、削る前の器面の色も含め3色の色を表現することができ、金彩やプラチナ彩と併せると様々な紋様表現が可能となっている。
この技法は、萬古焼の紋様表現に新境地を開く新たな装飾技法であり、装飾の芸術性も高く、工芸史上特に重要な地位を占めるものと言える。
よって、四日市市無形文化財(工芸技術)に指定し、清水 洋(三代 醉月)氏を技術保持者に認定することが適当であると認められる。
[参考資料]
○四日市市内における指定文化財の内訳(地域を定めず指定されている国指定「特別天然記念物カモシカ」・「天然記念物コクガン」及び(旧)重要美術品等ノ保存ニ関スル法律で認定を受けている文化財を除く)
国指定・選択保存 12件
県指定・選択保存 35件
市指定 67件(今回の「萬古焼(紫泥急須)」を含む)
(合計) 114件
有形文化財 62件
無形文化財 3件(今回の「萬古焼(紫泥急須)」を含む)
有形民俗文化財 7件
無形民俗文化財 16件
史跡 17件
天然記念物 7件
選択保存 2件
(合計) 114件
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