令和06年04月23日 記者会見要旨
問い合わせ番号:17153-0164-3257 更新日:2024年 4月 23日
市長定例記者会見
日時
令和6年4月23日(火曜日) 午前11時00分~
場所
本庁6階 本部員会議室
出席者
報道機関
朝日新聞、伊勢新聞、NHK、CTY,CBCテレビ、時事通信、中日新聞、東海テレビ、
毎日新聞、三重テレビ、(Youよっかいち)
市側
市長、
鈴木都市計画課長、橋本都市計画課計画グループリーダー、北澤都市計画課計画グループ主事、
森教育総務課長、舘教育総務課政策グループリーダー、伊藤教育総務課政策グループ主事、
日下ふるさと納税・シティプロモーション戦略プロデューサー、清水ふるさと納税推進室長、
三井人事課長、中島人事課課長補佐、
加藤広報マーケティング課長
発表事項1.3D都市モデルで将来の中央通りを一足先に公開
市長:新しい取り組みで、デジタル技術を使って中央通り再開発を分かりやすく市民の皆様にご提示できればと思っている。
国では、最新のデジタル技術を活用して、まちづくりの従来の仕組みを変革していく、まちづくりのDX化に取り組んでいるところである。その一環でスマートシティ化を図る取り組みとして、3D都市モデルの整備により、都市計画や防災などさまざまな分野への活用、オープンデータ化を目指す「Project PLATEAU」を推進している。既に3D都市モデル「Project PLATEAU」を使って、本市では令和4年度に市内全域で3D都市モデルの整備を行っており、用途地域などの都市計画や津波・高潮による浸水想定区域などの災害リスクに関する情報を市のホームページで公開している。それに加えて、今回、中央通り再編後の姿を新たに加えたものを、本日より市のホームページで公開をしていく。
資料の写真は、左側が市民公園前、右側がバスタ四日市周辺となっている。この3D都市モデルは、民間に活用してもらうことも推奨されており、国の専用サイトからダウンロードが可能となっているので、さまざまな状況で民間の方にも活用してもらいたい。近鉄四日市駅の西側からJR四日市駅までの再編の状況を示している。国道1号からJR四日市駅までの区間はPark-PFI制度を用いて、公園通りのような形にしていく。今年度に事業者を決定して、いろいろと変わっていく可能性は多いにあるが、Park-PFIの部分は令和6年3月の時点の状況を反映している。
ちなみに、この「Project PLATEAU」を活用している県内の自治体は、熊野市があり、本市が2番目となる。この「Project PLATEAU」にはレベルがあり、LOD1・2・3となる。LOD1は、この建物が立方体、直方体、要は6面の四角形で表現されているが、今回、本市では、LOD3、一番高いレベルで中央通りはつくっている。このLOD3でつくったケースは県内初めてであるし、全国でも珍しいということである。3月末時点で全国196都市が「Project PLATEAU」に参画しているが、LOD3レベルのものは少ないということである。
(補足)
都市計画課:「3D都市モデルで将来の中央通りを一足先に公開」ということで、聞きなれない言葉が資料の中にもあろうかと思うので、本市が令和4年度より取り組んでいる3D都市モデルについて説明をさせていただいた後、中央通りの動画を見ていただきたい。
3D都市モデルは、地図データを三次元で表したものであり、建物については、LOD1の豆腐のような形状で示されたものである。こちらについては令和4年度に市内全域を対象として整備を行った。また、中央通りの沿線については、再編整備の検討などに役立てるために、建物についてはLOD2、道路についてはLOD3で、より詳細に表現している。
この3D都市モデルに新たなまちづくりや災害リスクなどの情報を重ね合わせることで、まちの将来の姿や想定される災害などをより分かりやすく表現することが可能になり、将来のまちづくりに役立つものとなる。
この3D都市モデルには、都市計画情報も重ね合わせており、市街化区域内に指定されている建物用途や容積などの制限ごとに色分けされた用途地域がご覧いただける。
引き続き、3D都市モデルを活用した事例では、洪水ハザードマップに基づき、津波などの災害情報を3D都市モデルに重ね合わせて、浸水などの災害リスクを分かりやすく可視化している。津波が起きた際に想定される浸水状況を表示できる。
次に、全国で3D都市モデルがどのように活用されているかというところで、活用事例の一部をご紹介させていただきたい。
福岡市の事例で、鉄道を高架化する際に、新たな駅舎や鉄道高架などを3D都市モデル上に配置し、周辺地域への日陰などの影響の検証に役立てている。また、加賀市の民間による活用事例では、次世代エネルギーとなる太陽光発電の普及に向けて、3D都市モデル上で屋根に太陽光パネルを設置し、その際の発電量や光の反射による影響などの有無などをシミュレーションし、最適なエリアの選定に役立てているということである。
このように官民問わず、いろいろな分野で活用されており、今後もいろいろな分野で活躍が期待できるものとなっている。
それでは、中央通り再編後の姿を3D都市モデル上で表現した、紹介動画をご覧いただきたい。
(動画再生開始)
補足として、記者会見資料の二次元コードから、本市のホームページの3D都市モデルの公開サイトにアクセスできる。地図の精度、LOD1・2・3や、その辺の3D都市モデルの説明、また、都市計画の情報から浸水の関係を公開している。今回、中央通りの再編ということで、動画ではないが、地図上に、先ほど動画で見ていただいた情報が載ったものを、本日の午後に公開する予定である。ご覧いただいた動画は、少し修正するところがあるが、近日中にホームページへアップをしていきたいと思っている。
質疑応答
質問:LOD1と、中央通り再編のLOD2・3は、同じ地図上にあるのか、それとも別の地図上にあるのか。また、建物がLOD2で、道路がLOD3というのは、動画でいうと、どこがLOD2で、どこがLOD3なのか、教えていただきたい。
回答:中央通りの沿線の建物は、地図データはLOD2でつくっているが、中央通りの設計と合わせて、周りのビルなども、より詳細につくっているので、LOD2・3という表現ではなく、ユースケースの1つとして、つくり込みを行っている。(都市計画課)
質問:動画では、ビルや市役所などが白くなっていたが、LOD2・3ではないということか。
回答:あえて中央通りを強調した形でつくっているので、色は白にさせていただいている。(都市計画課)
質問:エリアは、JR四日市駅から市民公園の先までの1.6キロになるのか。
回答:そうである。計画区間の西浦通りまでの1.6キロになる。
質問:この詳細な3Dモデルをつくった上で、今後どのようにまちづくりに生かしていきたいか。
回答:直近では、今年度は埋蔵文化財の埋蔵位置などを3Dで表現することによって、工事事業者などへの注意喚起をしやすくなるようなものをつくっていきたいと思っている。その中では、一部遺跡を復元するなどを3D都市モデル上で行っていきたいと考えている。
また、地下埋設物で中央通りをテストモデルとして、地下埋設物、水道、ガスなど、各々のインフラの事業者が台帳管理をしているが、それを3D都市モデルの中で表現して異次元的に管理することによって、今後の再開発などがスムーズにできるような取り組みも試験的に実施していくことも考えている。(都市計画課)
質問:埋蔵文化財は、中央通りの下にあるのか。
回答:埋蔵文化財については、市内のデータである。中央通りに限ったことではない。(都市計画課)
質問:市長からPRをお願いしたい。
市長:今回、「Project PLATEAU」を使い、3D都市モデルをつくった。中央通りの将来を詳細に再現したので、多くの方が未来の中央通り、中心市街地をイメージしながら、さらに新しい試みが広がってくればいいと思っている。
質問:メタバースでの中央通りの再現があったと思うが、これは上から俯瞰的にでも、目線的にもどちらでも見ることができるのか。
回答:今、連続した動画でご覧いただいたが、基本的には地図データであるので、いろんな視点で見ていただける。メタバースのようにアバターを使って動き回るものではないが、見たい場所を見ていただくことが可能となる。(都市計画課)
発表事項2.四日市市立水沢小学校における小規模特認校制度の導入について
市長:市内で初めての取り組みになるが、本市でも小規模特認校制度を導入する。令和7年度から開始し、対象は水沢小学校である。
原則として児童の通う学校は、居住地の学区を指定している。例外として一定の条件の下、保護者の申し出を受けて指定校を変更できる学校選択制度があるが、小規模特認校制度はその1つということである。今回、小規模という名前がついているので、小規模化による教育課題の解消及び就学環境の充実を目的として、特色ある教育活動を行っている学校に市内全域から児童を受け入れられる制度ということになる。
本市は、学校規模適正化計画を毎年度策定しており、小学校は行政区との整合性の要請が高いということから、小規模校であっても1つの行政区に最低1つの小学校を存続させることが望ましいという考えの下、この計画が立てられている。そういった中、児童の数が著しく減少傾向にある水沢小学校において、今回の小規模特認校制度を導入する。
利用条件としては、市内に在住・転入見込みがある、また小規模特認校の教育方針、PTAの活動の趣旨を理解するなど、4つの条件を課している。
また、令和7年度からの募集を開始するが、募集人数は各学年若干名である。1年生だけではなくて、1年生から6年生を対象にしている。
水沢小学校の小規模化が進んでいるという話をしたが、今後、一学年10名程度の人数で推移していくことが中長期的に試算されている。複式学級は一学年で16人以下という定義があり、該当する状況のクラスは現時点ではないが、以前は16人以下になる可能性もあった。そういった状況を打開していくための一手ということである。
中学校の進学については、この制度を利用して水沢小学校に通っていただいた児童たちは、中学校の進学時に、もとの学区の学校、もしくは水沢小学校の児童が進学する西陵中学校のどちらかを選ぶことができる。
水沢小学校は、山が近くて自然に恵まれた環境である。また、地域と学校との密接な連携があり、生産者などの指導を受けながらお茶栽培、米作り、花植え体験など、さまざまな体験活動ができる。自然豊か、農業が盛んな地域という特色がある。小規模校である強みを生かして一人ひとりが分かる授業づくりに取り組み、多様な相手との対話的な学びを進め、自らの考えを伝え、他者の考えを聞く機会の充実を図っていきたいと思っている。これらを通してお互いの違いを認め合う仲間づくりや学び合いを大切にしている。
本市でも最初の試みで、まだこの制度は市民の皆様に認識されていないので、今回の記者会見を機に、伝えていきたいと思っている。具体的なスケジュールは、資料のとおりである。水沢小学校の児童募集のチラシも今後配布をしていく。
(補足)
教育総務課:教育委員会のホームページでも本日以降、チラシを中心にご案内をさせていただきたいと思っている。
質疑応答
質問:水沢小学校は、児童の数が著しく減少傾向にあると書かれているが、ピーク時が何年の何人か、教えていただきたい。
回答:ピークがいつというのは、今持ち合わせていないが、例えば平成26年は188名程度。令和元年は162人程度。令和6年は118人である。(教育総務課)
質問:全学年での数字か。
回答:そうである。(教育総務課)
質問:この小規模特認校制度は、県内ではどれぐらいが導入採用されているのか。
回答:県内では、鈴鹿市の合川小学校、津市の美杉小・中学校、亀山市での白川小学校、松阪市の宮前、香肌小学校、飯高中学校と4自治体で導入をされており、本市が5自治体目となる。(教育総務課)
質問:学区外への通学は、市内でこれまで、例外的に認められているケースなどはあったのか。
回答:基本的には、特認校制度は初めてである。通学区域の弾力的運用として、例えば隣接の校区に、距離的にご自宅から近いということであれば通っていただけるであるとか、例えば中学校では、部活の関係などにより弾力的な運用はしている。(教育総務課)
質問:見学や体験会は、新1年生の未就学児も、その対象に含まれるのか。
回答:お見込みのとおりである。(教育総務課)
質問:複式学級はこれまでないものの、このままであれば、その可能性も出てくるのか。
回答:一時複式学級の可能性があったが、当面10年間は複式学級にはならないということと見込んでいる。1学年10名程度の学級で推移するという見通しになっている。(教育総務課)
質問:小規模特認校利用条件の中にPTAの活動の趣旨を理解するというのがあるが、学校とPTAは違うものと思う。ここの条件が不思議だが、理由はあるのか。
回答:学校とPTAは別だが、保護者も学校を一緒に構成しているというところには違いはない。なおかつ、地域の活動とPTAの活動は、比較的重なる部分もある。そのような関係でPTA活動にも参加していただけるということは、保護者も含めて地域にも馴染んでいただけるというような考えもあり、そのようなことを設定した。(教育総務課)
質問:今後、小規模特認校制度を拡大していく考えはあるのか。
回答:水沢小学校1校のみを小規模特認校制度として位置づけており、今後、他校に設定することは考えていない。(教育総務課)
質問:制度が導入されるということで、どのような期待があるか。
市長:本市としては、各地域に1つの小学校が存続するのが望ましいというスタンスで小学校の設置を進めているが、そういった制度を維持するためにも小規模特認校制度を導入した。お子さんにとっては、さまざまな選択肢が生まれるということなので、良い制度だと思っている。さまざまな環境を考えた上で、ご自身の通う学校を決めていただきたいと思っているし、ある程度の集団生活を維持していかなければいけないので、水沢小学校でも、にぎやかな学校につながっていくことを願っている。
発表事項3.四日市市ふるさと納税令和5年度の実績報告および令和6年度決起大会の開催について
市長:ふるさと納税についてである。
本市のふるさと納税が大変厳しい状況にさらされていたのが令和4年度までというところである。令和4年度の実績では、収支差がマイナス9.4億円という状況であった。こういった深刻な状況がきっかけとなり、寄附の受入額を増やしていかなければいけないというところから、令和5年度から、ふるさと納税推進室という新たな部署を設け、また戦略プロデューサーを着任させ体制強化をして、積極的な事業展開を行ってきた。その結果、令和5年度の寄附件数が9,353件と前年度比約3.1倍、寄附総額が3億1,824万円、前年度比で約3.7倍となった。当初目標は1億2,900万円であったので、その目標を大幅に上回る成果が出たということで、ひとまず100点満点と思っている。令和4年度の受け入れ額が8,589万円であったので、その約1.5倍の1億2,900万円を想定していたが、金額として3.7倍となった。
これも担当部署の職員が頑張ったということもあるし、市内の事業者の協力があったことによって、返礼品の拡充、また返礼品の魅力の向上が図られた結果であると思っている。
この寄附が増えた要因は3つあると考えている。
まず1つ目は、ポータルサイトでの返礼品のPR強化である。他自治体と類似の返礼品の差別化を図るため、写真やメッセージの工夫を凝らしてポータルサイトの返礼品ページを制作したということである。戦略プロデューサーの得意分野であり、これまでのノウハウを生かしてもらい、返礼品ページを制作した結果、例えば令和4年度に最も選ばれた2大返礼品である、九鬼産業さんのごま油と、宮ざき本店さんのキンミヤ焼酎は寄附額が約4倍になった。
2つ目は、新規返礼品の開拓も積極的に進めたことである。四日市ならではの返礼品の開拓ということで、例えばキオクシアさんのメモリ製品は、今回の寄附増額に大きく影響した。
3つ目は、寄附の間口を広げて、ポータルサイトを昨年度1年間かけて増やしたことである。従来のふるさとチョイス、楽天ふるさと納税に加え、6月にふるなび、9月にさとふるを増やした。
主にこの3つに注力した結果が、前年度比約3.7倍という結果につながったものと思っている。今年度も頑張っていかなければいけないということで、そのためには市内の事業者の協力が不可欠ということもあり、昨年も5月末に、返礼品の事業者を対象に決起大会を催したが、今年もこの決起大会を開催していきたい。「共に創る、共に潤う」というキーワードを掲げて、共創共潤という言葉は昨年から使っている言葉だが、その第2章に入っていくというところで、また多くの事業者のご協力をいただきたいと思っている。
その返礼品事業者の決起大会は、5月22日水曜日の10時30分にスタートする。商工会議所の1階ホールで、定員100名先着順で、4月24日の10時から募集開始である。ぜひ意欲ある事業者の方に多く参加していただき、四日市のふるさと納税を盛り上げていただきたいと思っている。
いろんな形でPRをしたことで、全国の方からご寄附をいただいて、四日市を応援したいという形につながってきたと思っているので、引き続き取り組んでいきたい。
質疑応答
質問:今回、寄附額が増えたということで、昨年度は赤字、黒字が幾らになったのか。
市長:出ていく金額が、まだ把握できないので、この差し引き幾らというのは出ない。だから9.4億円よりも赤字が増えているかもしれないが、市場規模の伸びは年間約1割程度であり、そういった意味では今回3億1,800万円で、昨年度が8,500万円と、2億3千、4千万円増えているので、9.4億円のマイナスは縮小されたという認識ではいる。
質問:今後の目標や、どんなことをしていきたいという展望を聞きたい。
市長:流出額も年々増えていくというのが実情で、これは正直食い止めることができないと思っている。まだまだそのマイナス9.4億円に届くような寄附額にも至ってないが、我々は多くの方から四日市を選んでもらうという取り組みを続けていかなければいけない。がむしゃらに走り続けるということである。これまでも、この1年間大きな財産も蓄積できたので、こういった経験と、また新しいアイデアを加えていきながら、さらに寄附金額の上増しに挑戦していきたい。
質問:増額になった要因を3つ挙げていただいたが、強いて1つ挙げるならば、何が要因で増えたか。
回答:戦略プロデューサーとして着任し、すぐにできることということで返礼品のポータルサイトの写真をより魅力的に撮影し、同様の返礼品と差別化して四日市を選んでもらえるためのメッセージを入れて差別化したことによって、従前よりは多くの寄附が入ったというのが一番大きな要因と思っている。(ふるさと納税推進室)
市長:この3つの項目はあるが、この前提として、四日市市役所が本気になったということと思っている。昨年度から、ふるさと納税推進室を立ち上げた。この推進室には職員公募制にして、やる気のある職員に手を挙げてもらい、そのメンバーがそろっている。さらに戦略プロデューサーの着任によって、これまでの経験を十分に生かしてもらい、この意識が高いふるさと納税推進室の職員を1つに束ねてもらい、大きな強力な集団になっていったと思っている。数値目標を達成するために全力で1年間駆け抜けてもらった成果であると思っている。行政では、1つのプロジェクトで爆発するような機会はなかなかないと思うが、まさに今回は民間のような組織体制の中、1年間さまざまな発想、アイデアを出してもらい、どんどん突き進むだけ突き進んできた結果と思っている。良い環境下で取り組みを進められたということが、この大前提としてある。
質問:市長の表情がとても柔らかいような気がするが、振り返ってどうであったか。
市長:まだゴールではないので、今年度どういう状況になるかで顔は変わっていくが、一旦は喜ばないといけない。専門部署をつくって戦略プロデューサーを公募して、戦略プロデューサーも大きく報じられて全国ニュースになり、これで結果があんまり芳しくなかったら、辛いという思いはあったが、そういう思いも杞憂に終わり、3.7倍という結果が出た。真剣に向き合っていけば、結果は出ていくものと思っている。そういった思いを信じて、2年目もぜひ結果を求めていきたいと思っている。今は大変満足をしている。
質問:令和4年度の寄附件数と、この1年間で返礼品の数がどれだけ増えたかを教えてほしい。
回答:令和4年度の寄附件数は、2,932件である。返礼品数については、令和5年の4月1日現在が533品目、令和6年末時点が714品目で、181品目増えたという状況である。(ふるさと納税推進室)
質問:昨年度は1億2,900万円の目標だったが、今年度の目標額を示していただきたい。
市長:5億1,700万円である。
質問:この算定の根拠は。
回答:この5億1,700万円は、10月時点の積算で、なかなか読みづらいところではあるが、最終的には当初予算を上げていく時点では大体約2倍強を想定した。(ふるさと納税推進室)
質問:今年度の新戦略はあるのか。
回答:まず1つは、現状4大サイトが、ふるさと納税をする人の7割をカバーしている。そこを極力10割に近づけるように、ほかのポータルサイトも開設して、まずは寄附の間口を広げることと、あとは、返礼品を新たに開発していく。目ぼしい返礼品はもう出ていると思うので、今後は事業者と事業者のコラボ商品であったり、定期便であったり、そういったことを事業者の皆様の協力を得ながら、四日市ならではの魅力ある返礼品を開発していこうと思っている。(ふるさと納税推進室)
質問:ふるさと納税を市が頑張る目的は、赤字額の圧縮が第1目標なのか、それとも四日市市の認知度を高めることが主の目標なのか、どちらに力点を置いているのか。
市長:さまざまな段階で目的は変わってくると思っている。きっかけは、令和4年度の9.4億円のマイナスである。市民サービスに使われるべき金額が9.4億円流出しており、交付税措置もされないという状況は非常に由々しき事態であったということがある。何としても、そのマイナス幅を食い止めなければいけないので一手を打っていこうということがきっかけである。そのマイナスを食い止めるためには、流出は増えていくので、それ以上の流入が要るわけだが、専門部署、プロデューサーを体制強化して取り組んできた結果、事業者の意識も変わってきて、いかに選ばれるようなPRをしていこうかという意識に変わってきている。これは決起大会のときにプロデューサーが話していたが、いろいろな見せ方、商品自体の価値をもっと高めるようなPRの仕方、こういうところに事業者も踏み込みつつある。結局、四日市の地場産品返礼品が、返礼品として選ばれるだけではなく、それぞれの売り上げ増加につながっている。そういうことを考えると、地域力の向上にも大きくこれは貢献していると思うし、そういう機運が盛り上がってくれば、本市のシティプロモーションにも大いに貢献してくることであると思っている。マイナスをゼロにするというところからスタートしたものが、今は1つの一定の力として現れてきているので、これをプロモーションへと展開していくということは、今後多いにあるし、今そういう流れができつつあると思っている。
発表事項4.令和6年度実施四日市市職員採用試験について
市長:令和6年度四日市市職員採用試験である。
今年度実施の採用試験では、しっかりと有能な多様な人材を確保していこうということで、社会人経験者の採用方法を変更する。
令和6年度より社会人経験者の採用試験は、受験年齢の大幅な拡大を行い、初任給を引き上げる。また、民間企業の採用試験で広く導入されているSPI試験を導入する。また、これまで技術職には資格要件を求めていたが、この資格要件を撤廃する。より多くの方に受験していただけるよう見直しを図っていくということである。
事務職は、これまで社会人経験者40歳から45歳としていたところを、今年度は30歳から44歳と大きく幅を広げる。技術職においても、30歳から39歳であったものを、30歳から44歳に幅を広げて、先ほど申し上げたとおり、資格要件を撤廃する。一方で、職歴ということで、事務職も技術職も職歴は必要であると設定する。
また、初任給が相対的に低くなる傾向があったので、初任給を引き上げて受験意欲を高めていくということと、公務員ならではの試験を課していた部分があったので、SPI試験の導入により、受けやすい状況をつくっていくということである。
もう1つ特筆すべきこととして、事務職の枠として社会人枠にデジタル人材枠という枠をつくり、デジタルに長けている方を専門に採っていく枠もつくる。
社会人経験者試験は7月中旬から受け付けを開始して、9月22日に一次試験、10月中旬に二次試験、11月下旬に合格発表ということになる。それ以外が一般の採用試験になり、29歳以下を対象にした採用試験を、申し込み期間を令和6年5月18日から6月2日までとし、6月11日に一次試験を実施する。この詳細は、広報よっかいち5月下旬号、市のホームページで掲載する。
質疑応答
質問:事務職と技術職の採用人数は。
回答:人数はこれから詰めていくところであり、まだ決まっていない。
質問:事務職のデジタル人材枠は、具体的にどういう職務に就いてもらって、どういう業務に当たってもらうとか、どういう人材を採用したいとかというところがあれば、教えていただきたい。
回答:今年度からデジタル戦略課の中に行政DX推進室ができたが、そこだけではなく、市全体でデジタル化、DX化を進めていくためには、それぞれの業務全般のDX化を推進していく必要がある。それぞれの所属で直面しているような課題の解決や、これまで業務改善が進んでこなかった分野に積極的に提案をしていってほしいというところで、今回の採用を考えた。(人事課)
質問:デジタルに関する何か経験があるということが、1つ前提になるのか。
回答:そうである。(人事課)
質問:それは何か要件として設定しているのか。
回答:受験の条件といったところは、これから詰めていくところではあるが、当然資格を持っている、行政のDX化を進めてきた経験があるなどは、重視はしていくところとは考えている。(人事課)
質問:デジタルの資格というところでいうと、例えば、どういうものがあるのか。
回答:1つではなくて、複数の資格について列記をした形で、どれかの資格を持っていればという形で幅広い人材を求めていきたい。(人事課)
質問:SPI試験を県内の自治体で採用試験に導入しているところはあるのか。
回答:三重県内でも、3市ぐらいは既にSPI試験を導入しているところがある。(人事課)
質問:初任給を引き上げてとあるが、具体的には、どれぐらい引き上げるのか。
回答:例えば、大学を卒業して8年ぐらい民間企業で勤務されていた方が、市役所で新卒8年勤務していた職員と同じではないにしても、近い処遇に近づけるように、初任給を引き上げたいと思っている。仮に大学を卒業して民間企業で8年ぐらい経験を積まれた方でいうと、大体30万円は年間にして上がるのではないかというような初任給の設定をしていきたいと考えている。
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