令和05年02月03日 記者会見要旨
問い合わせ番号:16759-0742-6568 更新日:2023年 1月 11日
市長定例記者会見
日時
令和5年2月3日(金曜日) 午後2時30分~
場所
本庁6階 本部員会議室
出席者
報道機関
朝日新聞、伊勢新聞、NHK、CTY、時事通信、中日新聞、中部経済新聞、東海テレビ、
毎日新聞、三重テレビ、読売新聞、(Youよっかいち)
市側
市長、山本上下水道事業管理者、因田上下水道局総務課長,秦商業労政課長、
森本商業労政課主事、川口環境部長、谷本四日市公害と環境未来館副館長、
栗田四日市公害と環境未来館主幹、後藤財政課課長補佐、水谷財政課主幹、
秦広報マーケティング課長
発表事項1.寒波による市内における漏水について
市長:1項目は、寒波による市内における漏水について発表する。
1月25日から26日にかけて大寒波が襲来した。本市でも積雪があり、観測史上最低気温マイナス8.9度を記録した。こういったことが原因で、水道管の凍結が非常に多く発生しており、市の本管は凍結していないが、本管から水を引く各自宅などの水道管が凍結をしてしまい、破損が多く発生した。
これに伴い、漏水が多発した。この漏水の影響で、濁水も発生したが、1月30日の午後4時には解消した。ただ、漏水が依然続いている状況である。令和4年1月の平均と比べて約1万立米多く供給している状況である。
ちなみに、およそ昨年の1月は11万立米を1日に供給をしていたが、1月31日の時点では、12万立米を供給しているということで、1万立米多くなっている。直近では下がっては来ているものの、まだ9,000立米多く給水をしている。この9,000立米が漏水をしているということが推測される。
なかなか漏水の量が減っていかない状況であるので、現在、市民の皆様に対して、漏水の解消に向けた発信を行っている。ホームページ、市の公式SNS及び各メディアでも報じてもらっているが、ご自宅や近所の留守宅や空き家、墓地や神社などで漏水をしていないか、いま一度水道管を点検していただきたいとお願いをしたい。漏水している場合は、メーターの止水栓を止めていただきたい。
漏水がまだまだ続いている状況である。何とか早期に通常の給水体制を取り戻していきたいということから、改めて発信をさせていただいた。
●補足説明
事務局:まず、25・26日の寒波の前に各マスメディアが凍結防止のアナウンスをしていただいたこと、非常に助かった。このアナウンスがなかったら、市内でもっと凍結を起こして濁水の発生や供給困難などの恐れがあったが、皆様のご協力により随分減らすことができたと思っている。この場を借りてお礼を申し上げる。
市長からも漏水が続いていることをお話しいただいたが、今朝の段階で6,000立米、小学校のプールで言うと20個分ぐらいがまだ漏水している。ホームページでは、皆さんに点検をお願いしたいというところでメーターの見方、そして漏水している場合の止め方について、お知らせしているが、やはりメディアは発信力が強いので、いま一度流していただきたい。特に空き家、共同で使われている神社、墓地は私どもでも点検しているが、まだ6,000立米の水が流れているので、再度アナウンスしていただければ非常に助かるので、ご協力をお願いしたい。(上下水道局)
質疑応答
質問:漏水の通報件数はどれくらいか。
回答:直近の数字では、凍結、漏水、濁水で1056件の電話を頂戴した。月曜日以降は、
電話をいただいていない。関東の方がホームページを見て、自分の家が空き家状態になっているので確認してほしいという電話をいただき、確認に行ったら漏水していたので、元栓を止めたという事例も発生している。(上下水道局)
質問:それは、26日からの全ての件数ということか。
回答:26日の昼前ぐらいから電話が入り、日曜日ぐらいまでは電話が続いていた。
すみません。数字の誤りである。1,091件である。(上下水道局)
質問:26日午前から日曜日までの数が1,091件か。
回答:数字のカウントを始めたのが26日の14時、その段階で303件。それから随時、数字を足させていただいているというような状態である。(上下水道局)
質問:何日までの数字か。
回答:30日、月曜日の17時までの数字である。(上下水道局)
質問:26日の14時から30日の17時までの数字が1,091件ということでいいか。
回答:そうである。
質問:昨年の1月の平均的な11万立米というのは、水の配水量か。
回答:平均配水量が、1日の数字が11万立米である。(上下水道局)
質問:漏水後は、12万立米になったということか。
回答:31日で12万立米、今朝が11万6,000立米である。(上下水道局)
質問:先ほど、今も小学校のプール20個分ぐらいの漏水があるとおっしゃっていたが、25メートルプールという理解でいいか。
回答:そのとおりである。(上下水道局)
質問:今朝時点の6,000立米は、1日平均ということか。
回答:配水量を朝7時で統計をとっている。2月2日のカウントとして11万6,000立米を配水したので、昨年の平均の11万トンからの差で6,000トン漏水していると推測している。(上下水道局)
発表事項2.令和4年度四日市市産業功労者等の表彰式の開催について
市長:これは毎年、発表させていただいているものである。四日市市の産業功労者表彰を今年も実施する。
今年の対象者である。まず、四日市市産業功労者表彰という形で鈴木主計(スズキカズエ)様である。株式会社ディア四日市代表取締役社長を務められている。また長年、四日市一番街商店街振興組合の理事を歴任して、理事長就任中は一番街のアーケードの改修などに取り組まれている。また、四日市商店連合会会長や諏訪栄町地区まちづくり協議会の会長としても活躍されていた。
続いて、四日市市優秀技能者表彰である。被表彰者6名である。
まず、調理人の泉良也(イズミヨシヤ)様である。フランス料理を研究されており、長年の経験により優秀な技能を有しているというところである。協会の理事としても、組織の強化や後進の指導に尽力されている。
あと、葛原弼子(カツラハラノリコ)様、美容師の方である。地域密着サロンとして長らく美容業界に携わり、優秀な技術を提供されている。
また、加藤圭吾(カトウケイゴ)様、電気工事作業員の方である。引込線工事全般において卓越した技能が評価され、各種表彰を受賞されている。
続いて、中村麻美(ナカムラマミ)様、美容師の方である。各種美容技術大会において優秀な成績を収められている。
続いて、野々村茂樹(ノノムラシゲキ)様、金属工作機械工ということである。機械加工において高精度品の製作技術を有し、長年培った技術を生かして次世代を担う後継者、技術者の育成にも尽力されている方である。
最後は、日置正治(ヒオキマサハル)様、職種は建築板金工である。協会の発展に長く携わられており、各種表彰を受賞されている方である。
続きまして、四日市市雇用優良事業所表彰である。
まず、雇用区分障害者では、三十三銀行様である。障害者雇用率が2.38%。
また、雇用区分高年齢者部門では、社会福祉法人宏育会様である。65歳以上の高年齢者雇用率が14.4%となっている。
最後は、四日市市男女が生き生きと働き続けられる企業表彰においては、本年度の対象なし。奨励賞として、フレッシュ物流株式会社様となっている。女性の戦力化を掲げ、女性の管理職を積極的に登用されており、女性の占める割合が低い運送業界において、従業員全体の5割近くを女性が占めるという取り組みを進められている。
こういった表彰を、3月9日午後1時30分から市役所8階の来賓応接室で行う。
発表事項3.四日市公害と環境未来館リニューアルオープンについて
市長:四日市公害と環境未来館のリニューアルオープンである。
四日市公害と環境未来館は、今年の3月に開館から8周年を迎える。9月1日から整備休館に入っていたが、リニューアルを合わせて2月11日にリニューアルオープンする。
今年度は、公害裁判の判決から50年ということもあり、特設展などをしてきた。休館を挟み、常設展示の大幅なリニューアルをして、新しい形で市内外の皆様にもこの四日市の環境に対する取り組み、また過去の歴史などを知っていただきたい。
主な改修点は、まず環境改善の取り組みエリアの中央にタッチパネルモニターを2台設置して、世界の環境に対する取り組みやそれに伴う日本、三重県、四日市市などの取り組みを時系列で見ることができるようになっている。
また、タッチパネルモニターの周りにグラフィックタワーを3台設置して、市民、企業、行政の環境改善の取り組みを年表形式に環境改善の成果をまとめたコーナーを新設する。
次に四日市の現在と未来エリアは、地球温暖化や生物多様性、ごみの問題など、四日市市環境計画で取り組むべき課題として位置づけられたテーマを自分事として考えられるよう、体験・体感型の展示に全面リニューアルをしており、展示内容と連動したゲームやクイズにも挑戦できるというところである。
そのほか、四日市公害裁判シアターの入り口に、裁判の解説を移設・追加、シアター内には当時の写真をたくさん展示している。
そして、まちづくりの変遷エリアに映像コンテンツを追加している。情報検索コーナーには証言映像を5件追加して、また資料検索ができるパソコンも設置をしている。
3月で8周年を迎えるが、7年前、8年前とは少し世界における環境問題の捉え方も変わってきているので、今の時流に乗った環境問題への対応などの対策についても、しっかりと捉えられるようにリニューアルをしてきている。
また、2月11日のリニューアルオープン日に合わせ、環境学習講座「風で電気をつくろう」を開催する。募集はもう締め切っているが、ペットボトルを使った風力発電機の工作を、小学3年生から中学生が行うということである。
また、開館日の11日と翌12日に、四日市公害と環境未来館のノベルティーグッズを来館者全員に配布をしたいと思っている。
さらに常設展もリニューアルされ、より今の環境に即した展示に代わっており、直近の四日市の取り組みも分かっていただけることと思うので、ぜひ多くの方にお越しいただきたいと思っている。ぜひとも、環境先進都市としてしっかりとした歩みを進んでいけるように、市民の皆さんとともに盛り上げていきたいと思っている。
●補足事項
事務局:リニューアルオープン企画として2月11日の13時30分から環境学習講座をさせていただくが、冒頭市長からご挨拶をさせていただいた上で、参加いただく小学生から中学生までのお子様と一緒に、市長も見学をいただくことを考えているので、取材に来ていただけるとありがたいと思っている。(四日市公害と環境未来館)
市長:そのリニューアルのオープンの式典は特に設けずに、講座の冒頭で挨拶をして、子どもたちと見学をするということをもって、催しと捉えていただければと思っている。
質疑応答
質問:会場の内覧はできるか。
回答:この11日のオープン以降で取材はお受けしたいと思っている。(四日市公害と環境未来館)
発表事項4.ふるさと納税返礼品アイデア募集
市長:ふるさと納税・シティプロモーション戦略プロデューサーの件については、多くのメディアに取り上げていただき、おかげさまで、147人の応募があった。状況としては、三重県内が最も多いが全国から応募があった。北は東北、南は九州までの方々が応募をしていただき、主に40代から60代というところである。現役で活躍されている方から、リタイアされた方まで幅広い方々に応募していただいた。
代表的な職務歴は、例えば、広告代理店、旅行代理店、また銀行、証券会社、メーカー、こういった職歴をお持ちの方が多かったという印象が現場の感覚としてある。
今後、2月10日に一次選考、書類選考で合格発表を行い、その後、一次選考を通られた方に対するプレゼンテーション面接を2月19日に実施して、2月下旬に発表ということになる。意欲のある、四日市を盛り上げていただけるような方にぜひ就任していただきたいと思っている。
これまでの取り組みで、今回は戦略プロデューサーという、ある意味専門の方に来ていただく一方で、我々市民の力も結集していかなければいけないと思っている。そういった観点から今回、ふるさと納税返礼品のアイデアを広く募集をしていこうと思っている。早速、今日2月3日から「ふるさと納税返礼品アイデア募集!!」をホームページで行う。お手元に配布のQRコードのページから、各アイデアを募集するというところである。内容は、ふるさと納税返礼品としてふさわしい物品もしくはサービスなどである。また、ふるさと納税返礼品の宣伝などプロデュースのアイデアである。様々なアイデアや考え、いろいろ思われていることを募集して、そういった思いを結集して戦略プロデューサーを含めて、来年度に新しくできるふるさと納税の推進室で検討していきたい。今はとにかく様々なアイデアを募集していこうという段階である。優れたアイデアには、市から感謝状を贈呈させていただきたいと思っている。
また、これは別に新しい取り組みではないが、併せて返礼品の提供事業者の募集をしている。こちらも積極的にお申し込みいただければと思っている。
発表事項5.令和5年度当初予算について
市長:令和5年度の当初予算案について発表していきたい。
まず、概要を説明した後に、個別の施策について来年度メインとなる目玉の施策について、報告したいと思っている。
当初予算案の編成にあたっては、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、コロナ禍で顕在化したデジタル化の遅れや脱炭素、グリーン社会に実現など、中長期的な課題への対応に加え、急激な原油価格、物価高騰及び円安の影響に対応するため、必要な予算措置を行っている。また、コロナ禍にあっても本市が目指す将来都市像を実現するため、総合計画に掲げる推進計画事業について、重点的に予算を配分したところである。その結果、一般会計では過去最高であった令和4年度に次ぐ、過去2番目の1,299億円となり10億2,000万、0.8%の減となっている。
一方、特別会計や企業会計を含む全会計の総額は、過去最高の2,850億4,230万円となり、前年度と比べて93億8,620万円、3.4%の増となっている。
次に、一般会計の歳入の概要である。
市税収入については、全体で725億8,730万円を計上した。前年度と比べて9億200万円、1.3%増を見込んでいる。税目の内訳では、個人市民税がコロナ禍から社会経済活動の正常化が進むことから、7億7,240万、3.8%増の211億9,110万円となっており、固定資産税が市内企業の設備投資による家屋と償却資産への影響などから5億5,010万円、1.5%増の372億1,530万円となっています。
一方、法人市民税については、原材料高や円安の影響から6億9,760万円、13.9%減の43億700万円となっている。
また、国庫支出金については、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業補助金の減などにより11億6,143万、5.2%減の212億5,781万円を計上している。
繰入金については、財政調整基金繰入金が9億5,610万円減の13億円を計上したことなどにより、全体で30.8%減の18億2,478万円を計上している。
市債については、義務教育施設整備事業資金の減などにより13億310万円、22.9%減の43億7,760万円を計上している。
次に、一般会計の歳出の概要である。
款別の主な増減では、民生費が生活保護費の増などによって2.9%増の494億5,644万円となった一方で、教育費が給食センター整備事業費の減などによって15.8%減の135億4,850万円となっている。
性質別の主な増減では、補助費などが出産・子育て応援事業費が皆増になったものの、四日市市プレミアム付デジタル商品券事業費の減などにより、2.6%減の153億6,870万円となっている。また、投資的経費は、中央通り再編事業費が増となったものの、給食センター整備事業費の皆減などにより15.4%減の169億4,796万円となっている。
なお、予備費については、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種や感染防止対策などの経費に充用するため、前年度と同額の5億円を計上している。
なお、一般会計の収支差については、財政調整基金13億円の取り崩しなどによって収支の均衡を図ったところである。
次に、財政調整基金と市債残高の見通しである。
財政調整基金の残高については、11月補正後の142億4,769万円から、当初予算で129億6,900万円へと減少する見通しだが、引き続き100億円以上の水準を維持している。
市債の残高については、市債発行額が元金償還額を超えないようにすることで、引き続きプライマリーバランスの黒字を確保できたことから、令和5年度末の市債残高は前年度末と比べ一般会計では11億3,187万円減の397億1,634万円となり、特別会計及び企業会計を含めた市全体でも13億5,793万円減の1,400億7,960万円になる見通しである。
このように、本市の財政状況は財政調整基金の残高を一定水準で維持しながら市債残高が減少する見込みであり、コロナ禍の3年間にわたり非常事態の財政運営を行ってきた中でも、引き続き健全な水準を保っていると判断している。
一方で、物価高騰や円高による原材料費の値上がりなどについては不透明な状況が続いていることから、今後も国の動向や地域経済を注視しつつ、財政調整基金や予備費を活用しながら機動的な予算措置に努めてまいりたいと思っている。
これが全体の概要である。通常であればここで「来年度の予算はこれです」とするが、昨年は「コロナに打ち勝つ」とか、全体のネーミングだったが、来年度は個別施策に注力していくというところから、個別施策名を盛り込んだ全体予算ということになる。個別施策については後ほどご説明するが、そういった趣旨を踏まえて来年度、令和5年度の当初予算のネーミングを発表したい。
唐突でびっくりするかもしれないが、「出会い・結婚応援 四日市で幸せになろう予算」である。
かねてから議会でも発言をしていたように来年度以降、結婚支援、若者の定住支援に力を注いでいきたいと思っている。
当初予算のポイントを説明していきたい。まず「出会い・結婚応援」であり、来年度の大きな枠組みを示した。新たな取り組みが数多くラインナップされている。
今まで本市としては結婚、婚活支援というところに対しては個人の判断で行うものであるという認識が強くて、公的な支援、応援体制がない状況であったが、来年度からは結婚支援に徹底的に取り組んでいこうと思っている。コロナ禍で出会いの数も減っている状況もあるし、結婚を望まれる若者も多い一方で婚姻数としては延びていないところもある。マッチングの一端を行政が担えるような取り組みに踏み込んでいこうということである。
例えば、「四日市マリッジサポート事業」、「よん♡マリ」は、結婚を希望する独身の人を対象としたセミナーやイベントを市主催で実施をしていくということであり、これは初めての取り組みである。さらに、出会いの機会を設けて、その後、結婚につながっていくような支援体制もとっていこうと思っている。
これと併せて、三重県でも先んじて結婚支援プロジェクトへの参画があるが、県の事業に対しても本市も積極的に手を挙げていこうというところである。また拡充、交流イベントの開催は、「よん♡マリ」とは別にシティプロモーションの観点から若者を対象にしたイベントを積極的に実施していこうという取り組みである。
あと、定住というところで、子育て若年夫婦世帯対象とした住み替え支援補助金という取り組みも行う。今、四日市は市外から移ってくる方が中古住宅を買うときに支援をしている。様々な支援があるが、一部地域限定の部分があった。例えば、親と同居とか親と近居の場合は補助金が使えたが、親と同居、親と近居じゃない普通に移り住んでくる人に対しては、郊外住宅団地などの条件があった。これを撤廃して、市内全域で適用していこうというのがこの項目の趣旨である。
もう一つ、これも大きな取り組みだが、結婚祝い金給付ということで新たに結婚をした世帯に、結婚祝い金10万円を支給していこうというところである。結婚に対する市からのお祝いを形で示していこうというところである。四日市は、あなたの幸せをしっかりと応援していこうというところで、出会い・結婚支援・定住、こういった取り組みに力を入れていきたいと思っている。
こういったことから、「出会い・結婚応援 四日市で幸せになろう予算」ということを、一つの施策の枠組みであるが、名称として使わせていただくことにした。
それでは順次、各分野のメインの施策について、説明していきたい。
子育て・教育の部分は、まず幼児教育センターがいよいよ4月からスタートする。幼児教育における質の向上、また様々な研修体制の整備に注力していくというところである。今、保育士不足が顕著で、また育休対応の状況を解消していくためにも保育士の確保に尽力をする。こういった中、来年度から私立の保育園、こども園に就職されて1年または3年に達した保育士や保育教諭に対して、就労奨励金10万円を支給していくという制度が始まるというところである。
給食センター管理運営費は、いよいよ4月から中学校給食がスタートする。食缶方式の完全給食というところで、今までデリバリー方式で注文のお弁当か手持ちのお弁当のどちらかを選ぶ体制であったが、4月からは全員が食缶の給食を食べるという給食がスタートする。子育て世代への負担軽減にもつながるし、子どもたちにおいても一定の栄養価のあるものを安定的に取れるということは非常に成長の観点からも意義があることと思っている。
次は、文化・スポーツ・観光の分野で注目の取り組みをお話ししたい。
市指定文化財「旧四郷村役場」の保存整備活用事業である。四日市の誇るべき財産である旧四郷村役場100周年を迎え、来年度後半にリニューアルオープンを予定しており、皆さんにご覧いただけると思っている。
次、産業・港湾の部分である。まず、新保々工業用地関連事業費は、本市は産業用地が不足しているという状況であるが、来年度新たな工業用地をプロポーザルにかけていくという段階に入っていく。13ヘクタールの土地が来年度、工業用地として市場に出ていくということになる。
四日市コンビナートカーボンニュートラル推進事業は、まず県と市また国も参画して、民間事業者も入っている四日市コンビナートカーボンニュートラル化検討委員会が1月の第4回で一度閉じて、来年度からは四日市コンビナートカーボンニュートラル化推進委員会(仮称)が改めてスタートしていくことになる。検討会でまとめた素案を、しっかりと実行に移して行く段階に入っている。これの関連事業や提言に合わせ、四日市においても独自にコンビナート企業間の連携によるプロジェクトに対しての補助や、水素供給設備の整備に関する補助金といったところを新しく設けていきながら、この産業界によるカーボンニュートラルを促進していけるようにサポートしていきたいと思っている。
続いて、交通・にぎわいの部分である。
大学設置調査検討事業費は、大学関連では初めての予算を上程することになった。いよいよ基礎調査をスタートさせ、大学に対する方向性を決めていく予算になっている。来年度中には基本構想を策定していきたいと思っている。また、中央通り再編については逐一お話しさせてもらっているので、ここでは割愛させていただくが、来年度もしっかりと取り組んでいくというところである。
環境・景観の部分である。
先ほどのコンビナート以外の部分でのカーボンニュートラル化の関係の取り組みとなる。例えば、今も実施しておりますスマートシティ構築促進補助金、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)への補助金など、こういった市民の投資に対する補助金を行っている。ちなみに今年度の4,000万円程度を、来年度は8,000万円と倍増していく。
また、事業者に対しては、EVバス導入促進補助金も新たに設けていきたいと思っている。さらに、燃料電池自動車導入、次世代自動車の整備、こういった水素の需要拡大など、新しい形の自動車の購入に際しても新しい補助金の創設になる。
次は防災・消防の項目である。
防災教育センターリニューアル事業費は、防災教育センターのリニューアル自体は、令和6年5月で2年後になるが、この事業が来年度本格化していくというところである。
救急業務高度化事業費は、本市の救急業務の体制が強化される重要な取り組みである。具体的には、救急映像などの伝送システムを導入していくということである。これは、今年度、市立病院と消防本部の間での実証実験を踏まえて、この取り組みを県立総合医療センター、羽津医療センターへ拡充して、市全体としての事業化を図っていこうということである。非常に救急業務の高度化が図られてくるという年度になっていく。
次は生活・居住である。
これも新しい取り組みである。なかなか減らない特殊詐欺に対して、市としても予算をつけて特殊詐欺の防止に踏み込んでいこうとしている。来年度、自動通話録音警告機の購入費を補助していきたいと思っている。
次に8番、健康・福祉・医療である。
介護予防等拠点施設事業は、新たに介護予防等拠点施設を中央緑地にオープンするので、こういった施設を拠点に介護予防などの取り組みを強化していくというところになる。
次に都市経営の土台共通課題では、特にふるさと応援寄附金に対する予算というのを拡充している。先ほどの発表にあったように、戦略プロデューサーであるとか市民などからのアイデア募集、こういったものを積み重ねてしっかりと事業展開をしていけるような予算づけを行っている。
あと、これは庁内的な取り組みになるが、これも全国的に珍しい取り組みで情報システム最適化推進事業である。四日市市役所内のDXを積極的に推し進めていくというもので、庁内の全職員3,000人を対象にデジタル人材育成計画に基づいて様々な研修を行い、デジタル人材を育てていくという取り組みである。全国的に見ても全職員を対象にしているのはあまり例がない。全ての職員がデジタル人材へと成長していけるように、カリキュラムを組み、3年間で3,000人の職員に対しての研修を図っていく。
東海・北陸B-1グランプリの開催は、以前に報告させてもらったとおりである。
あと、大きな取り組みが電子図書館を来年度スタートしていきたいと思っている。新図書館は、今コロナ禍でなかなか図書館に足が運べない方も増えているということから、電子、オンラインで見られる、読める、読書環境を整備していく必要がある。来年度、電子図書館の運営費を予算計上して、10月から運用開始を目標にしていきたい。
あと、病院のところで少し触れておきたいと思っている取り組みが、病院の機能を高めていくということはもちろんだが、利用される方々に対しての利便性向上の観点である。全ての病室、外来も含めて無料Wi-Fiを整備して、外来の患者、入院されている方の利便性が高まる。入院患者へのオンライン面会なども実現していくと思っている。あと、外来患者の待ち時間もスマートフォンを利用しやすいということにもなる。こういった利便性が高まっていく取り組みも病院で行っていく。
質疑応答
質問:結婚支援の事業について、まず市長にとって人口減少、どのような危機感を抱いているのかということと、事業の効果について期待することを教えてほしい。
市長:結婚に対して行政がどこまで踏み込むかは議論があると思う。ただ、私もコロナ禍の状況などを見ていると、やはり若い方の出会いが減っているというのは確実にあると思っている。個人で努力していくのが通常と思うが、行政としてやれることはないかということで、出会いの機会をつくることが、1つ大きな意義があると思っている。今、四日市市の特色としては、去年1年間、1月から12月の人口減少はしたが、31万人で約100人の減なので、本当に現状維持が続いているというところである。自然減が1,000人から2,000人ぐらいある中、人口が維持されているということは人口流入があるということである。人口流入で一番多い世代が20代で、約1,200人であった。若い方が多く集まってきている四日市なので、若い方の出会いを創出していくことが大きな人口減少対策にもつながっていくし、四日市の魅力にもなっていくと思う。若い方が集って、様々な出会いがあって、それを行政がしっかりと支援していくというシティプロモーションにもつながるし、若い人が集うような象徴的な町になればいいなと思っている。
質問:婚姻届を提出した時点で39歳以下の夫婦に結婚祝い金が10万円ということだが、この額の設定の判断材料と、こういったところの効果というのがどういう部分で発揮されるのか教えてほしい。
市長:10万円で結婚するかどうかは、意思決定には関係はしないと思うが、行政として市民の方の結婚に対して、どれだけ寄り添っていくかだと思う。
そういう意味では、10万円が多いか少ないかは議論があるかと思うが、少なくとも今まで支援はしていなかったし、支援している自治体も圧倒的に少ない。そういった意味では本市が若い人を応援していくというメッセージは届けられるのではないかと思っている。高齢者、子育て世帯には今まで対応はしてきて、まだまだ不十分なところもあるが、若い方に対する支援はなかなかなかったと思う。若い人が四日市市は自分たちのことも考えてくれていると思ってもらえたら、私はすごくうれしいと思うし、そういうまちであるということが本市の価値にもつながっていくと思うので、10万円という金額は置いておいて、この取り組み自体は一石投じられるのではないかと思っている。
質問:年間の婚姻数が、四日市市内では1,400件から1,500件とお伺いしているが、前の一般質問の際にも10年間で330組減っているとあった。これを通じて、例えばどれぐらいまで増やしたいとか、市長の目標はあるのか。
市長:とにかく、婚姻数は多い方が良いと私は思うので、それぞれの自由があるが、結婚したい人が結婚できる社会でなければいけないと思うので、どんどん増やしたいと思う。要は、したいけどできない人がゼロになるまではやる必要があると思っているので、目標数値は分からないが、とにかく結婚したい方が結婚できる社会にはしていきたいと思う。
質問:一般会計が、過去2番目の予算規模となったということで、新年度予算への受け止めを教えていただきたい。
市長:コロナ対応などの予算が含まれるというのもあるが、コロナ対応している中でも、市民生活が向上していくようなサービスも併せて予算化している。様々な新しい取り組みも来年度盛り込んでいくので、そういったことも含めて過去2番目の一般会計規模ということ、全会計では過去最大規模になっているので、そういった意味では積極的な予算編成ができたのではないかと思っている。
質問:一般会計の予算を踏まえて新年度の施政方針について教えてほしい。
市長:次の議会の冒頭で所信表明演説があるので、そこで詳しくお話しするが、先ほどお話しさせていただいたように、過去2番目の一般会計予算を準備した。その中でも、とりわけ結婚支援であるとか、出会いの支援、定住支援に注力をしていきたいと思う。多くの若者が今、流入してきている四日市市なので、若者たちに大いに活躍していただけるようなまちにしていきたいと思っている。
質問:若者の出会いや結婚などを支援するということは、出産・子育て応援事業にも関わってくるのか。この出産・子育て応援事業というのは、どういった思いで今回予算を充てられたのか。
市長:出産・子育て応援事業というのは国の事業である。これは、国が今、様々な子育て施策の充実を検討している中で、国の補助金も出てくるので国の動きと連動していきながら、四日市市は子育て施策もやっていく中で、もう少し手前である結婚するまでの段階の若者を、今回積極的に支援をしていくという方針になっている。
質問:国の方針を踏まえて、四日市市は妊婦、子育て世代が安心して出産・子育てができるまちを、環境を整えていくということで予算を充てられたということか。
市長:そうである。
質問:予算のポイントに、若者を支援というような文言がないが、来年度の予算は「出会い・結婚応援」と聞いて、ちょっと唐突感を抱いているが、何か理由があるのか。
市長:これは、市の大きな課題の部分と市民の皆さんに対するメッセージがある。実際に結婚支援、出会い支援だけでは、四日市市政は動いていかないので、当初の説明にあるようにカーボンニュートラルに対する取り組みなど、また直面している課題に対する取り組みは絶対にしなくてはならない取り組みである。そういった中で、市民の皆さんに直結するというか身近な予算として結婚という、人生の大イベントの中に行政が関わっていくというのは一つ大きな取り組みなので、今回は国の動きもあるし、四日市市も積極的にそういったところに注力していくことをメッセージで発信していきたいので、こういう題目にした。
質問:10日に始まる市議会に提出するということでいいのか。
市長:そこで上程する。
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