令和04年02月01日 記者発表資料 三菱瓦斯化学株式会社四日市工場敷地における土壌汚染および地下水汚染について
問い合わせ番号:16436-2414-4544 更新日:2022年 2月 1日
1.発表内容
令和4年1月31日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、
三菱瓦斯化学株式会社(東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 代表取締役社長 藤井政志)から、同社四日市工場(四日市市日永東二丁目4番16号)敷地内において、土壌汚染及び地下水汚染が発見された旨の届出がありました。
届出によると、同社は工場内に設置されているプラントの解体工事を行うにあたり、三重県生活
環境の保全に関する条例第72条の2第1項の規定に基づき地歴調査を行った結果、工場内で特定有害物質の取扱いがあったことから、取扱いのある特定有害物質を対象に、工事予定地(約10,169㎡)において、土壌調査及び地下水調査を実施しました。
調査の結果、1区画(10m×10m)でほう素及びその化合物が土壌溶出量基準を超過しまし
た。当該土壌汚染区画で地下水についても調査したところ、地下水基準を超過しました。また、工
事予定地内の井戸及び地下水下流側の観測井戸(工場敷地境界付近)で、ふっ素及びその化合物が地下水基準を超過しました。(別紙参照)
なお、ほう素及びその化合物については工事予定地内で過去に取扱いがありましたが、建屋内での使用であり、内部の床はコンクリートで覆われていることから、雨水により汚染物質が土壌や地下水に溶出する可能性は低いと考えられます。また、ふっ素及びその化合物については工事予定地内での取扱いがなかったことから、いずれについても土壌汚染、地下水汚染との因果関係は不明です。
今回、基準を超過した有害物質及び濃度は次のとおりです。
<土壌調査結果>(溶出量)
物質名 |
検出濃度 (土壌溶出量基準の倍数) |
土壌溶出量基準 |
ほう素及びその化合物 |
1.7 mg/L (1.7倍) |
1.0 mg/L |
※汚染区画は、コンクリート舗装により、汚染の拡散防止措置が講じられています。
<地下水調査結果>
物質名 |
検出濃度 (地下水基準の倍数) |
地下水基準 | 調査地点 |
ほう素及びその化合物 |
10 mg/L (10倍) |
1.0 mg/L |
工事予定地内 (土壌汚染区画内) |
ふっ素及びその化合物 |
1.1 ~ 1.5 mg/L (約1.4 ~ 1.9倍) |
0.8 mg/L | 工事予定地内 |
2.1 mg/L (約2.6倍) |
敷地境界付近 |
2.対応方針
(1)令和4年2月2日、現地への立入調査を実施します。
(2)地下水下流側の観測井戸(工場敷地境界付近)での地下水モニタリングを指示しました。
【参考】
○ふっ素及びその化合物
ふっ素及びその化合物は、ホタル石などの形態で自然界に広く分布しています。環境中においては、河川や地下水、土壌中に含まれており、海水中のふっ素は比較的高濃度となっています。ふっ素化合物は、ガラス加工や電子工業等において使用されるほか、ふっ素樹脂等として広く用いられます。また、適量のふっ素は虫歯予防に有効であり、歯磨材にも添加されています。ふっ素による健康被害としては、飲料水として過剰な摂取による斑状歯の発生等が知られています。
〇ほう素及びその化合物
ほう素は、自然界で多くはほう砂等として存在し、温泉水や海水中には比較的高濃度で存在します。多くの場合、ほう酸化合物の用途で、ガラス繊維や硬質ガラスであるホウケイ酸ガラスに使用されています。
ほう酸及びほう砂を経口摂取した成人及び幼児で、嘔吐、発疹、皮膚の紅斑等が認められた事例が報告されています。
【問い合わせ先】
四日市市 環境保全課(担当:大気水質係 中尾、西塚) 電話:059-354-8189
このページに関するお問い合わせ先
三重県四日市市諏訪町1番5号(本庁舎5F)
電話番号:059-354-8188
FAX番号:059-354-4412