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槍 銘 備州長船法光 長享二年八月日(伝矢田監物所用)

問い合わせ番号:16430-0434-8444 更新日:2022年 2月 2日

槍1

写真2 写真3

槍 銘 備州長船法光 長享二年八月日(伝矢田監物所用) 

種別

市指定有形文化財(工芸品)

所有者

安性寺(山田町)

法量

長さ22.9cm 目釘孔1

員数

1口

材質・形状

平三角造、直槍。

上半が僅かに張り、全体的に鋭さのある形状で塩首は長く、扁平な五角形。

制作年代

長享2年(1488年) 室町時代中期

指定年月日

令和3年10月27日

解説

 本作は銘に不鮮明な点はありますが、長享二年紀のある長船法光(注1)作です。柄(注2)に接する塩首(注3)部分が長く、独特な造込等は、同時代の備前物(注4)に共通します。地には刃文(注5)の影が映ったように白っぽくみえる映りも備前物の特徴です。地と刃文の境界がくっきりとして互の目の刃文(注6)などにその特徴が表れていて正真作と鑑せられます。
 また、本作には矢田監物所用との伝承があります(注7)。人物と所用とを裏付ける確かな史料を現状では提示できませんが、時代的な蓋然性はあり、所用者にかかる地元の伝承を次代へとつなぐ資料の一としての価値があります。
 

(注1) 長船法光(おさふねのりみつ)は、備前国長船(今の岡山県瀬戸内市長船町)で活躍した刀工です。
(注2) 柄(つか)は、刀剣や槍の手で握る部分の名称です。
(注3) 塩首(けらくび)は、槍の穂(槍の刀身部分)と柄に接した部分です。
(注4) 備前で作られた槍のことです。
(注5) 刃文(はもん)は、「焼き入れ」の後できる模様です。
(注6) 互の目の刃文(ぐのめのはもん)とは、一定の間隔で整然と波のようになっている刃文です。
(注7) 矢田監物(やだけんもつ)は、戦国期に小山田に来住した人物で、監物の所有した槍と伝えられています。監物は小田原で没したと伝えられています。現在所有している安性寺は子孫の矢田家から預かったものです。
 

 

このページに関するお問い合わせ先

シティプロモーション部 文化課
三重県四日市市諏訪町1番5号(本庁舎9F)
電話番号:059-354-8238
FAX番号:059-354-4873

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