令和03年02月05日 記者会見要旨
問い合わせ番号:16143-1300-7748 更新日:2021年 2月 5日
市長定例記者会見
日時
令和3年2月5日(金曜日) 午前11時~
場所
7階 部長会議室
出席者
報道機関
朝日新聞、伊勢新聞、NHK、共同通信、CTY、時事通信、中日新聞、中部経済新聞、毎日新聞、三重テレビ、読売新聞
市側
市長、渡辺シティプロモーション部長、川口財政経営部参事・財政課長、廣田財政経営部財政課副参事・課長補佐、磯村政策推進部参事・秘書国際課長、森シティプロモーション部参事・広報マーケティング課長
発表事項1.令和3年度当初予算について
市長:令和3年度の当初予算案について発表したいと思う。当初予算案の編成方針では、新型コロナウイルス感染症による危機を市民一丸となって乗り越えていくため、感染防止対策や市民生活、事業活動への支援などに最優先で取り組む一方で、本市の進める大規模プロジェクトなど、総合計画の推進計画事業については基金等を活用しながら、引き続き着実な進歩を図ることとしている。また、本市でも個人市民税や法人市民税を中心に市税収入の大幅な減収が見込まれる。経常経費の予算概要については、平成27年度以来、6年ぶりとなる3%マイナスシーリングを実施し、歳出の抑制を図ることとした。しかし、来年度、令和3年度の特殊要因として、三重とこわか国体・三重とこわか大会の開催経費が13億円計上しているほか、その他の事業でも感染防止対策などの経費が増加した結果、一般会計では過去最高額の1,211億6,000万円となり、前年度と比べて12億9,000万円の増となったほか、全会計でも過去最高額の2,667億1,107万円となり、前年度と比べて59億1,987万円の増となったというところである。市税収入については、急激な景気後退の影響により、前年度と比べて43億3,040万円減の685億3,100万円を計上している。一方、投資的経費については、国体関連の運動施設整備がおおむね終了する一方で、文化会館大規模設備等改修事業費や近鉄四日市駅周辺等整備事業などの増加により153億6,787万円となり、引き続き150億円を超える高い水準で公共投資を続けていける見込みである。なお、予備費については、例年1億円を計上しているところであるけれども、今後、新型コロナウイルス感染症の感染状況、ワクチン供給の見通しが不明というところから、想定外の緊急支出に備えるため3億円を計上している。また、市税収入が44億円減となるわけであるが、この収支不足については過去最高額となる財政調整基金36億円を取り崩すこととする。これまで、バブル崩壊の際の平成12年の29億円の取り崩しが最高だったけれども、それを上回る36億円を取り崩すこととしている。また、市債発行を前年度から15億円増額し、42億円を計上することなどによって、収支の均衡を図っていくというところである。その結果、財政調整基金の残高については、令和2年12月補正予算後の125億4,284万円から89億5,671万円まで減少する見通しである。一方、市債については、償還額以下に市債発行を抑制し、引き続きプライマリーバランスを確保したことから、令和3年度末の市債残高は前年度末と比べ、一般会計では18億9,728万円減少し475億8,998万円となり、特別会計及び企業会計を含めた市全体では25億9,644万円減少し1,516億915万円になると見込んでいる。以上が、当初予算の主なポイントとなる。
それから、毎年発表させていただいている当初予算のキャッチフレーズであるけれども、来年度、令和3年度の当初予算のキャッチフレーズは「コロナに負けやん!四日市の底力予算」ということで、コロナ対策をしっかりとやっていく一方で、総合計画を着実に実施していくという方針を示しており、結果として過去最高の予算編成となったわけである。これまで、本市が税収等に恵まれていた状況もあり、財政調整基金を潤沢に準備していた結果であると思っている。これまで蓄えた力を、この非常時にしっかりと感染防止対策に投じるとともに、次のアフターコロナを見据えた四日市に対する投資もスピードを落とすことなく進めていくという、四日市の底力が現れた予算ではないかと思っている。
次に、これから総合計画の分野別基本政策の柱に沿って、主な施策をピックアップして説明していきたいと思う。当初予算のポイントとして、特にというところだけ抜粋して話をしていければと思っている。まず、「子育て・教育」の部分であるけれども、(3)子どもと親子の活動・交流拠点の整備事業を行う。ご存じのとおり今、笹川団地において、子どもと親子の活動の交流拠点の整備を進めようとしている。その整備計画に予算をつけたというところである。この親子の子どもの活動拠点と合わせて多文化共生施設であるとか、公園のPark-PFIを用いた民間の活力を用いてにぎわいをつくっていくという取組、また歩道橋も設置されていくこととなるので、こういった子どもの施設であるけれども、多文化共生、また公園の整備等を含めて笹川団地が大きく変わっていく。そういった事業がスタートしていくということである。(4)不妊治療の医療費助成事業。国も不妊治療の医療費の助成を拡大していくという方針を示している。これまで本市も、国の施策に市単独で乗せる形で不妊治療の助成を行っていたわけであるけれども、今回、国・県に合わせ、この形で所得制限自体も廃止をしていくし、あと国や県は年齢制限を設けているけれども、本市では年齢制限を設けずに助成回数を増やしていくという、市単独の不妊治療の助成を行っていく。次、資料(7)奨学金制度。これも総合計画でしっかりと明記されているものであるけれども、給付型の奨学金制度がいよいよ動いていくということである。実際に支給されるのは令和4年度からであるが、来年度、令和3年度はその募集が始まるというところである。まずは、来年度から入学支度金がスタートするし、令和4年度からは月額の奨学金も始まっていくということである。来年度、募集選考がスタートするので、予算としては少額であるけれども大きな目玉になろうと考えている。次(13)は、本市でも一定の成果が出てきている不登校対策推進事業であるが、全国・県が不登校の児童生徒の数が過去最高更新する中、本市は減少傾向にある。これも登校サポートセンターの充実また各学校でのスクールソーシャルワーカーの配置、これが大きな背景にはあるけれども、来年度も新しくさらに強化していくというところである。校内ふれあい教室というのがあり、今中学校3校に設置をしている。登校サポートセンターの各学校バージョンというサテライトのような形ではあるけれども、直接学校にこういったふれあい教室を設置していくということを拡充していく。来年度、中学校現在3校から中学校6校へと拡充を図っていくということで、さらなる不登校対策に力を入れていく。次、(15)ICT活用の学習環境整備事業。これは国全体で「GIGAスクール構想」で進めているので、本市独自というわけではないけれども、今年度中に小中学校の児童生徒に一人一台タブレットが完備されるということもあり、来年度はしっかりとそのサポートをしていくということで、ICT支援員の中学校への派遣を2回、小学校への派遣を2回ということでしっかりとサポートをしていくこととなる。次、大きな項目として、「文化・スポーツ・観光」というところに入っていきたいと思う。まず(1)の文化振興事業支援、これはコロナ対策となる。通常事業もあるが、拡充部分というのはコロナ対策である。文化活動が今、コロナ禍の中で非常に制限されているというところがある。こういった文化活動を支援していくために、対象経費の2分の1、上限10万円という条件で様々な文化活動に対して補助を行い、文化活動の促進を行っていこうという、文化活動に配慮した当初予算となっている。次、(3)はスポーツである。本年は、三重とこわか国体・とこわか大会が開催されるというところで、本市も着実に準備を進めてきた。いよいよというところである。2大会合わせて9競技11種目、またデモンストレーションスポーツ5競技も実施されるということで、まずはこれをしっかりと実行して成功に結びつけていくということが大きな課題となっている。これにあわせ、Park-PFI、今、中央緑地にカフェ2店舗、レストラン1店舗が建設されているけれども、これも4月中旬から下旬に完成をするというところである。カフェで言うと親子カフェの「もりのくに」とか、イタリアンキッチンの「VANSAN」が発表されていたけれども、新たにスターバックスが入ることが決定をしている。こういった環境整備もしっかりと行っていきたいと思う。あと(6)学校開放施設の照明設備設置事業である。これも新たな取組となる。本年も設計を行っていたが、実際に工事に入って行く。国体に向けて、様々な象徴的なスポーツ施設を整備してきたけれども、各地域でスポーツができる環境をもっともっと増やしていこうということで、現在、羽津北小学校、三重北小学校に照明設備を設置するという動きがあり、来年度、令和3年度にこの工事に入り年度内に完了する。新しいスポーツの機会が生まれるということである。あと(8)「旧四郷村役場」の保存整備、これも来年度、特別な部分があるので取り上げさせてもらった。市の指定文化財に指定されている「旧四郷村役場」であるけれども、これが築100年を令和3年度に迎える。この築100年のイベント予算をこの部分に計上をしており、引き続き、令和5年度のリニューアルオープンに向けた耐震補強、修理工事を進めていくということである。次の大きい項目は、「産業・港湾」というところである。(2)中小企業等臨時給付、これも本市独自のコロナ対策となる。当初予算におけるコロナ対策では、これが一番大きな項目となる。本市を含む30万人以上の都市に課されている事業所税であるけれども、国も固定資産税等の減免措置を行っている中、この事業所税も何とか減免してもらいたいという声が地域の産業界から強く上がってきていた。このたび、令和3年度に限る話ではあるけれども、売り上げの減少割合に応じて納付した事業所税相当額を給付していくということで、1億9,400万円を計上している。三重県下で事業所税を徴収しているのは四日市だけであるので、これは四日市独自の取組となるし、全国的にも珍しい取組なのではないかと思っている。次、(5)高度IT人材育成事業費である。今年度も、地域のIT人材をしっかりと育成をしていきながら、市内企業における人材不足の解消、テレワークなど多様な働き方の推進や、デジタルトランスフォーメーションの実行につなげていくということから、市内に事業所を設けているFIXERという企業ともにパイロット講座を実施した。これをしっかりと事業化していこうという内容である。引き続き、市内の高度IT人材を市としてもしっかりと応援していくという意味から、本事業化になったという項目である。次、(6)も新たに設けている障害者雇用職場定着支援事業である。国や県も支援を行っている障害者の方を雇用した企業に対してある一定の支援を行っているわけであるけれども、実は結構ハードルが高い。多くの企業を対象とするような制度ではなく、なかなか漏れてくる事業所もあるということで、幅広く支援を行えるように市単独で独自の支援制度を来年度から設けていくということになる。法定の障害者雇用率も、今年の3月に現状の2.2%から2.3%に引き上げられるということもあり、市も挙げて国と県と協調して行ってきた部分もあるけれども、それは一本立てで国・県の延長線上で今まで支援をしていたが、これも存続してさらにもう一本新しい市独自の支援事業を行っていくということで、これも本市が来年度力を入れていきたい事業である。次、(11)北勢地方卸売市場の関係事業費である。これも大きな話になってくると思う。令和2年度においても、今後どういうふうに北勢地方卸売市場をしていくのかという基礎調査を行っていたけれども、来年度は実際にまた踏み込んだ形で再整備に向けた考え方を整理して、在り方の検討を行っていく。この市場は、桑名・鈴鹿・四日市、3市で取り組んでいるところであるので、桑名・鈴鹿・四日市の連携・協調で今後の在り方をしっかりと詰めていきたいと思う。次、(12)新保々工業用地関連事業。これも大きな取組である。兼ねてから話をしているけれども、四日市に産業用地が不足している。何とか新しい産業用地ができるために、ある一定のまとまった土地を確保していく必要があるという課題があった。これを実際に、新保々工業用地を活用した事業化に向けて来年度動き出すというところである。来年度、実際にプロポーザル方式により、事業者を募集していくところまで行きたいと思っている。今まで、土地開発公社の関係で塩漬けになっていた19ヘクタールの土地が、今回のプロポーザル方式で新しい事業者によって工業団地化を図ることによって、大きく動き出すきっかけとなるので、非常に本市としては大事な事業となっている。次、大きな4番目。「交通・にぎわい」である。(1)近鉄四日市駅周辺等整備事業。これは皆さんもうご存じであるけれども、近鉄四日市駅周辺、JR四日市駅周辺、鵜の森公園、諏訪公園、ここを整備していくわけであるが、今年度1億6,000万円程度だったのが、来年度は9億7,000万円と大きくなっている。これはバスタプロジェクトが国の事業になるので、ここには入っていないけれども、このバスタプロジェクトも早ければ3月中にも国が発表していただけるということであるので、そこと相まって象徴的な取組になっていけばと思っている。実際に本年も設計等を行っていたわけであるけれども、来年度は工事に入って行くので、市民の皆様にも目に見える形で変化が生まれてくると考えている。(2)公共交通ネットワーク維持・再編事業である。「こにゅうどうくんライナー」は継続であるけれども、特に大きな項目は、デマンドタクシーの導入を来年度に実施していくということである。これまでタクシー協会の協力を得て、平成29年度から社会実験を行ってきた。平成29、30年度、令和元年度と3年間の実証実験を経て、実際に事業化となっていくので、これも本市の公共交通を大きく変えていく一つのきっかけとなる事業となる。次、(7)中心市街地拠点施設整備事業。多くの方が注目をしてもらっている新図書館の関係の予算となる。近鉄グループと折衝を行っており、スターアイランドの跡地で図書館を設置できないかという話し合いを継続していたけれども、今回、一定の合意に至り、基本計画を近鉄側、本市側、それぞれで策定していくという話になった。その予算、4,500万円を計上するということである。実際に近鉄との取り交わしの内容は、基本計画をまずつくっていきましょうというところからスタートし、ここ1年ぐらいで基本計画をそれぞれつくる。近鉄はスターアイランドの跡地にどういうものを建てていくのかという構想を練って、そして四日市はその中にどういう図書館を入れていくのかという基本計画をつくっていく。そして、今年1年ぐらいですり合わせながら、ある一定の形をつくっていきたいということである。さらに1年後に、再来年度の当初予算に何を計上できていくのかという部分を、この1年間で詰めていければと思っている。ただ、条件として、この基本計画を策定していこうという合意はできたけれども、これが最終の事業化までの約束ではないというところである。基本計画をそれぞれつくっていって、それぞれの条件提示の中で果たして叶うのかどうかという、その確認する段階というのはまだ先であるので、最後まで行くというのが確約されたというのではないが、少なくとも共に基本計画をつくっていくというところまで行けたというのは、非常に大きな段階であると思っている。次、「環境・景観」という部分である。(1)スマートシティ構築促進事業。これまでも、スマートシティにつながるような取組に対して補助を打っていたけれども、来年度からは「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」、要は、住宅でエネルギーが実質ゼロで賄えるような住宅に対して補助を出していこうというところである。このZEH住宅に対する補助というのは、まだまだ全国的にも多く取り組んでいるところは少なく、三重県では初めての取組となる。こういった住宅関係のところから、市民の皆様にも環境負荷軽減に向けた意識を高めていただくために象徴的な項目となっている。次、「防災・消防」である。(1)防災・減災に関する情報伝達機能強化事業。様々な取組があるけれども、来年度、特にというところで言うと、防災アプリを導入したいと思っている。ハザードマップや拡張現実(AR)機能による津波・洪水等のリスク及び避難所等の位置を地図や画像で確認できるというアプリである。例えば、ある市内の場所を写真撮影すると、その写真にどこまで浸水したかというのが反映されて大体のイメージがつくとか、そういったアプリである。視覚的に、市民の皆様に被害情報を事前に認識してもらうというアプリであるので、これも来年度の取組では目玉というところである。また、(7)119番映像通報システム整備事業。これは消防になる。これまでの119番通報は、基本的に音声により電話で通知するけれども、これに映像も配信できるような仕組みをつくっていこうということで、これを導入していくというところである。今年の7月から令和3年の運用開始目標で整備をしているので、なかなか声だけでは伝わらないものを映像で送れることによって、より的確な判断ができるということで、これも先進的な取組の一つとなっている。次、大きな7番「生活居住」というところである。地区市民センター機能強化事業というところで、様々な機能強化を図っていくのであるけれども、特に大きな話で言うと、歩行弱者のための階段昇降機を各地区市民センターに設置していく。エレベーターがあるところはいいが、ないところが大多数であるので、2階へ上がることの障害を解消していこうということで、階段昇降機を設置していく。来年度は基本計画・基本設計であるけれども、これにまず取り組んでいくというところである。あと、まず本庁と地区市民センターをつなぐ窓口用タブレット端末を導入していきながら、本庁と地区市民センターのつながりをもっともっと密なものにしていこうというところ、そして各地区市民センターに公用車を配備しているけれども、環境への配慮や災害時の非常電源として、この公用車を、今後、更新のたびに電気自動車に変えていこうとしている。令和3年は、とりあえず10台というところで、10台の電気自動車への更新となる。本市で電気自動車はまだ所有していないので、電気自動車はここから四日市市も配備を進めていくということになる。次、(4)北大谷霊園の合葬墓整備事業。今後、予想される身寄りのない方の埋葬や墓地の無縁化など、こういったことが大きな社会問題となっているけれども、これもしっかりと行政として公で取り組んでいこうということで、合葬墓の整備に向けた取組がスタートする。来年度は、基本調査を実施して、合葬墓整備基本計画を策定していくというところである。北大谷霊園を対象の場所として進めていく予定としている。次、(7)市営住宅であるが、高齢者の入居また生活利便性の向上。例えば、今、ほとんどの中層住宅は階段しかないので、上の階は結構空室が目立っている。こういった課題を解決していこうということで、本市、市営住宅の一部の棟にエレベーター及びスロープを設置していこうとしている。特にエレベーターである。エレベーターの設置をスタートしていく。来年度から、まずは地質調査・測量・実施設計を行うが、三重団地の市営住宅から行っていくということで、既存の市営住宅へのエレベーターの設置は本市初めてとなるので、これも新しい取組となる。(8)住み替え支援促進事業補助金。これもたくさんメニューがあるけれども、象徴的なものだけ話をすると、令和3年度より空き家バンクへの登録奨励金制度で、登録したときとか成約時に所有者に対して奨励金を出す。だから、空き家バンクをもっともっと活用してもらうための方策をスタートさせるということと、あと空き家を除却した際に土地の固定資産税が上昇する。この上昇を避けるために空き家のまま放置されているケースがたくさんあるので、要は除却を促進するという意味から、除却した空き家の土地の固定資産税上昇分の補助、これが除却費用の補助制度とセットにしまして行っていくということである。要は空き家バンクを推奨していく一方で、なかなか空き家として活用しづらい部分については、除却を促していくというこの2つの方向で住み替え支援促進を行っていきたいと考えている。大きな8番「健康・福祉・医療」である。(3)新型コロナウイルス感染症対策事業費。これは、これまでの感染防止対策であるとか保健所、またPCR関係の予算で入っているので継続というところである。最後、「都市経営の土台・共通課題」である。(1)、いよいよ四日市も入札において、電子入札システムを導入していくということになる。三重県でも一部、実際では導入されているけれども、いよいよ四日市市も導入する。予定では、令和4年1月、来年の1月からシステム運用を開始していくということで、今までは本当にわざわざ業者の方に市役所に来てもらって、カラカラと回してくじを引くという、そういう古典的な取組であった。実際結構、これはまだ行政では残っているが、現場からの声もあり、そんなアナログなやつをやるのかというところで、県下最大都市でもあるので、四日市市は電子入札システムを導入していくということになった。以上が、当初予算の内容のポイントであるけれども、少し補足をさせていただく。コロナ対策、先ほども少し文化の活動の応援であるとか事業所税の補助とか、そういう部分を話したけれども、実は当初予算においては、この程度のコロナ対策であるが、第3波の襲来で当初予算の編成時に間に合わなかった事業も今、協議をしている。実は来週、議会にはこの当初予算以外の、新たなコロナ対策事業を表明していきたいと思っている。それに合わせて、記者の皆様にもお伝えできる機会をいただきたいと思っている。詳細は来週お示しをするが、かなり大型の補正予算となる。例えば、テナント賃料の支援を新たに設けていくであるとか、対面接触してサービスを提供する事業者に対して経費補助という部分で支援を行っていくとか、実は撤退する店舗がある一方で、今このチャンスということで、新しく入居を希望される店舗も結構な数あるというのが驚かれるかもしれないけれども、そういう事実がある。こういった新たな挑戦しようという方を支援していくメニューであるとか、こういうメニューを今調整している。来週の段階で、詳細を発表できればと思っているので、コロナ対策としては、この当初予算の一部と来週発表させていただく補正予算で一つのパッケージとして出していきたいと考えているので、コロナに関しては来週をぜひお待ちいただければと考えている。
質疑応答
質問:スターアイランドのところであるが、これはスターアイランドの跡地に何を建てるのかというのは近鉄側が基本計画を立てていきましょうと、四日市市は、その施設の中にどういう図書館を入れるのがよいのかという基本計画を立てていきましょうと、それを当初は、それぞれが立てつつ、この1年をかけてどうですか、どうですかという形で話をすり合わせてこうじゃないか、協議をしていこうじゃないかということか。
市長:これは、別にプロセスが変わったわけではなくて、実はこれは1年前にやりたかった話であるけれども、要は、近鉄は近鉄でスターアイランドの跡地に何を建てるのかというのを計画していく。我々は図書館をどういうふうにするのかということで、その取組をスタートさせましょうというレベルである。であるから、近鉄もスターアイランドの跡地に何をするかというのは白紙という状態だったのが、今回、図書館も含めた施設を基本計画で検討していきましょうというところまで来たわけである。市としても、では、図書館を含める形で検討していただけるのであれば、そこに入る図書館をどういうふうにしていくのかというのを市で検討していこうという、そういう予算である。
質問:近鉄側が立てる基本計画というのも、中にはその図書館を入れるんだったらどうするかみたいな要素というのは、近鉄側の基本計画の中でも立てられることになる。
市長:そうである。図書館を入れた状況はどうなるのかというのも検討していただけるようになったということ。
質問:少なくとも真っさらの白紙の状態ではなくて、図書館を入れるとすればどうなるのかという観点も含めて、近鉄は基本計画を立てていただくという状況になったということか。
市長:そうである。だから厳しい見方をすると、入らないバージョンも考えるでしょうし、入るバージョンも考えると思うけれども、少なくとも入るバージョンも考えていただけるようになって、それが作成されるというのは大きな一歩だということ。
質問:四日市市側も非常に明解ですから、その図書館をつくるのだったらどういう機能が必要だとかというのをストレートに基本計画をつくっていくと。
市長:はい。
質問:1年かけて近鉄とすり合わせて、再来年度の予算で何か。
市長:これは非常に難しいが、近鉄も図書館が入るバージョンと恐らく入らないバージョンを考えて、いろんなバージョンを考えて、図書館が入ることがいいかどうかという意思決定が計画策定後にあると思う。最後にいいというふうになったときに、近鉄から市へ条件面が提示されるようになると思う。まだ、その条件も市がのめるのかどうかというのもある。だから、いろんなハードルはあるけれども、少なくとも近鉄が図書館を含めた計画も立てて考慮してくれるということで、やっと市もそれを前提とした予算を上程できるということである。
質問:以前に、もし来年度の当初予算に基本設計みたいなものが盛り込めない場合、例えば市役所の東側とかこれまで検討してきたようなところというのも再考するという話があったが、今回のこの状況を受けて、それはとりあえずなしか。
市長:近鉄が図書館を含めた計画を検討していただけるということがわかったので、一旦はそこに注力したいと思う。
質問:合葬墓の事業について。お墓、身寄りのない方とか無縁化した墓地のこれを合同でお墓に入れるという、これはほかの自治体とかでも結構、今、研究とかというのはやっているのか。
市長:墓地の無縁化であるとか身寄りのない方が増えており、あとその墓地をいかに維持していくのかという不安も抱えている方が多くなってきている。この合葬墓の需要というかニーズは非常に高まっているというのが実際の流れである。それぞれ民間でも取り組んでいるところもあるけれども、行政がしっかりとやっていくという方針を示しているところも少しは出てきている。その流れの中で四日市市もやっていこうという意思決定をして予算をつけたというところである。
質問:実際、四日市市内でもこういうニーズというのは聞こえているのか。
市長:声はあるし、これからもっと増えていくというのは容易に予想できることである。
質問:それに先手を打って対策を立てていこうということか。
市長:そのとおり。
質問:先ほどのスターアイランドの話で、新図書館の話で付け加えで質問であるが、先ほど一定の合意に至ったというふうにおっしゃっていたけれども、何についての合意なのか。
市長:基本計画を立てるということ。基本計画を策定していくと、その基本計画の策定において近鉄ホールディングが、図書館を含めた基本計画の策定をしていただけるということに対する基本合意である。
質問:今後、本当にそこに建つということ、そこに施設が建って図書館が入るということに関しての必要なプロセスについては、何か協定とか契約というものが必要になってくるのか。
市長:かなり大きな事業となってくるので、一発で決めるというわけではなくて、それぞれの段階で近鉄と協定を締結したりとかをしていくことになると思う。今回は、まず基本計画だけであるけれども、基本計画をそれぞれで策定していくということについて基本合意を得たので、だから、この合意の有効期間は基本計画策定までである。基本計画策定が、先ほど申し上げたように、来年の今ぐらいか、この辺りに基本計画が出来上がってきて、ではどうするのかとなったときに、また新しい何かしらの協定か書面で交わすのかどうかわからないけれども、そういうのがあって次のプロセスに進んでいくのだろうと思っている。
質問:現時点では、何か書面を取り交わしたわけではないということか。
市長:実際に、近鉄ホールディングからは書面をいただいている。我々として、市からスターアイランド跡地計画に係る施設全体の基本計画に着手されるにあたり、図書館について検討していただきたいという書面を送り、近鉄からも検討を進めることといたしますという書面をいただいている。
質問:その取り交わしの内容で、条件として事業化までの約束ではないというふうに先ほどおっしゃったが、そういうことが文言の中に付記されているわけか。
市長:近鉄からの回答には入っている。「事業性の成立が困難と判断する場合はお断りをすることがあることを申し添えさせていただきます」と。
質問:すなわち基本計画の策定の段階でまたということか。
市長:これがそれぞれまとまった時点で継続的にすり合わすことになると思うが、ある一定の意思決定をまた行わなければいけないし、近鉄も折衝が行われることになる。
質問:この基本計画をするという一定の合意を得たことについて、市長としての受け止めをうかがいたい
市長:まだ、事業として確約されたものではないけれども、これまでスターアイランドの跡地について、近鉄がどういうふうに事業展開をされるのかというのも、方針が明確でない、実際に着手されるのかどうかも不透明だった中、まず近鉄ホールディングスもスターアイランドの跡地活用についての検討をスタートさせるということは非常にうれしいことであるし、そこに図書館も含めた基本計画を検討していただけるということで、まだ最終的な事業化を決定したわけではないけれども、今まで停滞していた状況からすると大きな一歩だと考えており、本市もしっかりとそれに応じてできる限りの基本計画、いい図書館にしていくような基本計画を構築していきたい、練っていきたいと思っている。
質問:現時点でこれから策定するということだと思うが、どういった図書館をつくっていきたい、計画していきたいというところはどうか。
市長:中心部なので、多くの方に利用していただけるような図書館になろうかと思う。子どもからお年寄りまで幅広い世代が集い、図書機能だけではなくて多くの方が集まって憩えるような、そういう空間にもしていきたいとも思っているし、そういった中身については多くの方々のご意見も集約していきながら、市民の皆さんでつくった図書館という、そういう象徴的な施設にしていきたいと思っている。
質問:それぞれで基本計画をつくっていこうという話に今回なったわけであるけれども、そうすると基本計画ができるまでの間というのは市と近鉄ホールディングスとの協議であるとか接触というのは、今後定期的にやるとか、そこら辺の話はあるのか、それともそれぞれが出来上がった段階まではとりあえずはお互いに頑張って基本設計していこうということなのか。
市長:それはさすがに、さあどうぞで出すというわけではなくて、近鉄の意向がわからないとこちらも計画を立てられないので、常時すり合わせていきながら、だから最後にどうなるのという、プロセスとしてはそうかもしれないけれども、実はこの流れの中でちゃんと緊密な連携を取りながら、それぞれの意見も踏まえた計画を策定していくことになると思うので、ある程度はいい関係で進めていけるとは思う。
質問:大体の基本計画、お互いの基本計画について進捗状況であるとか何かは、事務局レベルなり担当者の方たちのところでの情報交換は今後も続けられるということか。
市長:政策推進課が窓口になろうかと思うが、そこがやっていくという認識はしている。いい形になることを期待しているところである。
質問:書面の取り交わしというのは、ホールディングスとであるか。
市長:これはホールディングスの社長と近鉄不動産の社長である。
質問:その両者連名ということか。
市長:そうである。
質問:こちらは市長か。
市長:私である。
質問:奨学金の話について、給付型にしてさらに住んだら実質返還免除という形になるという話だったと思うが、この奨学金の制度を変更した狙いは何か。今までは貸与型だったのを、実際に市内に住めば10年間の返済期限の中で返還不要になるという制度だと聞いたので、その改めての狙いを教えていただきたい。
市長:当初の目的は経済的な負担を軽減していこうと、子育て世代の経済的負担軽減を目的にした。かなり経済的に厳しい家庭も多いというところから、この貸付けではなくて給付することによって、より奨学金を活用していただけるような環境ができるのではないかと考えている。結果として、決定した後にコロナが今拡大している状況なので、より経済的に困窮されている子育て世代というのは増えていると想像できる。そういった意味からは、結果としてコロナ対策の一つにもなり得るのではないかと思う。そして、何とか貸付け、奨学金としても貸付けよりも給付のほうが絶対にハードルが低いので、抵抗感があった方々も給付ということで手を挙げていただいて、そのお子様たちがこういう新しい進学の機会を見出してもらえるという、そういう新しい希望を提供できるような奨学金にしていきたいと思っている。
質問:定住促進にもつなげていくということもあるように、きっとこれは将来的に住んで住民税とかで返ってくるというような想定もあるのかと思ったが、そういった狙いというのもやはりあるのか。
市長:もちろんある。進学が市内、県内、県外、様々な選択肢がある中、それぞれの夢を追いかけていただいてチャレンジしていただきたいと思っているけれども、最終的にはそういった学びであるとか経験を四日市に戻ってきてもらい、また四日市に住み続けてもらって生かしてもらうことが、これからの地方都市を発展させていく上で有力な人材の育成にもつながると考えているので、ぜひとも、その培ったものを四日市に還元していただきたいと考えている。
その他
質問:新型コロナウイルスの関連で、愛知県と岐阜は緊急事態宣言の延長ということになって、三重県は警戒宣言の延長を行うわけであるけれども、その中で飲食店の時短が今回解除されるようなことも聞いているが、今後、市として解除になったことと警戒宣言が延長になったこと、その2点について今後、市としてどういう対応をされていくのかということを、今の時点でコメントできることがあればお願いしたい。
市長:緊急警戒宣言の継続、一方で時短要請が解除という見込みだというふうには聞いている。ただ、危惧されるのが、緊急警戒宣言があれば飲食関係は自粛される方が多いと思うので、そういった中、協力金がない状況での緊急警戒宣言の継続というのは、特に飲食店に対するインパクトというのは、非常にマイナスインパクトが大きいものになろうかと思っている。であるから、何か対策ができないかというところであるけれども、県も飲食店を含めた事業者に対する県独自の支援を行うということも内々で聞いている。ある一定の規模があるというふうに聞いているし、これにあわせて、先ほど話したように、例えばテナント賃料の支援であるとか、また感染症対策経費の補助であるとか、こういった部分も市単独で来週発表をする予定である。これはかなりの規模になろうかと思う。去年の4月ぐらいの規模になるかもしれない。しっかりと大型補正を組んで、この緊急警戒宣言を乗り越えられるような希望が出るような、そういうメニューを発表していきたいと思う。
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