平成31年01月18日 記者発表資料 JSR株式会社四日市工場敷地における土壌汚染について
問い合わせ番号:15457-8177-8657 更新日:2019年 1月 18日
1 発表事項
JSR株式会社四日市工場敷地における土壌汚染について
2 発表内容
平成31年1月17日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、JSR株式会社(東京都港区東新橋一丁目9番2号 代表取締役社長 小柴満信)から同社四日市工場敷地(四日市市川尻町100番地)において、土壌汚染の発見に係る届出書が提出されました。
届出によると、3,000㎥球形タンクの建設工事を行うため、平成30年8月29日から平成30年11月22日にかけて、敷地内の土地(約4,800㎡)について、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の2第1項の規定に基づき、地歴調査を行い、過去に工場敷地内で使用履歴のある有害物質について、自主的に土壌調査を実施したところ、全53区画中、ふっ素の土壌溶出量基準を3区画で、鉛の土壌含有量基準を1区画で超過しました。(地点は別紙参照)
なお、土壌溶出量基準の最大濃度の1区画及び地下水下流側の敷地境界付近で地下水を調査したところ、基準を超過する有害物質は検出されなかったことから、周辺環境への影響はないと考えられます。基準を超過した有害物質及び濃度は次のとおりです。
土壌調査結果(溶出量)
物質名 | 最大濃度 (土壌溶出量基準の倍数) |
土壌溶出量基準 | 汚染深度 |
ふっ素及びその化合物 | 3.7mg/L(4.63倍) | 0.8mg/L | 表層~0.5 m |
土壌調査結果(含有量)
物質名 | 最大濃度 (土壌含有量基準の倍数) |
土壌含有量基準 | 汚染深度 |
鉛及びその化合物 | 330mg/L(2.2倍) | 150mg/L | 表層~0.5 m |
3 対応方針
(1) 1月21日、現地への立入調査を実施します。
(2) 汚染範囲の土壌については、事前に工事計画書を提出させ、工事が適切に行われるよう指導します。なお、ふっ素の土壌溶出量基準を超過した3区画のうち、2区画は掘削除去、残り1区画については、コンクリート等で舗装するとともに、地下水下流側の敷地境界付近で地下水モニタリングが行われる予定です。また、鉛の土壌含有量基準を超過した1区画はすでにコンクリートで覆われていることから、飛散防止措置が完了しています。
【参考】
(1) ふっ素について
土壌、水、空気、生物体内のほとんどすべてに含まれ、河川水中で0~0.2 mg/L、海水で1.3~1.4 mg/L程度になります。主な用途としては、アルミニウムの精錬、合成樹脂、タイル、陶磁器、半導体、虫歯予防があります。健康被害としては、10mg/Lの飲料水を長期間にわたって摂取した場合の骨硬化症や1~1.5 mg/Lの飲料水を10年以上摂取した場合の斑状歯があります。
(2) 鉛について
古くから人類に利用されていた金属であり、現在でも鉛蓄電池やはんだ等に広く用いられています。地殻の表層部には重量比で0.0015%存在し、広く存在するため、地質等に由来するものも発見されます。そのため、人の組織等にも通常存在しますが、高濃度の鉛では貧血や筋肉の虚弱などの中毒症状があらわれます。また、無機鉛化合物では発ガン性があるとされています。
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