平成30年11月09日 記者発表資料 国登録有形文化財(建造物)の登録について
問い合わせ番号:15415-7700-0100 更新日:2018年 11月 17日
平成30年11月16日(金)開催の国の文化審議会文化財分科会で、新たな国登録有形文化財(建造物)を登録するよう答申が出される予定です(全国で185件、うち三重県4件)。
四日市市内では、下記の4件が該当します。
名 称 服部家住宅 主屋
服部家住宅 納屋
服部家住宅 土蔵
服部家住宅 表門
所在地 四日市市小杉町604番
構造形式 服部家住宅 主屋:木造(2階建) 瓦葺
服部家住宅 納屋:木造(平屋建) 瓦葺
服部家住宅 土蔵:土蔵造(2階建) 瓦葺
服部家住宅 表門:木造 瓦葺
建築年代 服部家住宅 主屋:昭和前期(昭和 9年頃)
服部家住宅 納屋:昭和前期(昭和13年頃)/昭和後期 改築
服部家住宅 土蔵:昭和前期(昭和11年頃)
服部家住宅 表門:昭和前期(昭和12年頃)
特 徴
服部家住宅は、四日市市小杉町の南部、海蔵川(かいぞうがわ)の南岸にあります。服部家は江戸末期より農業とともに商業を営み、明治末期には三重県下屈指の米穀商となりました。現所有者の祖父が住宅として建物を建設し、現在は一部が茶会等に活用されています。
敷地中央に建つ主屋は、入母屋造(いりもやづくり)の総二階建てで、東西に平屋棟(ひらやとう)を付し、外壁は杉皮張(すぎかわばり)となっており、垢抜けした外観が印象的な建物です。1階に数寄屋風(すきやふう)、2階に書院造風(しょいんづくりふう)の座敷を配し、応接間や食堂は洋室とするなど、良材を多用した上質な近代和風住宅です。棟札(むなふだ)から、建物の設計と施工を大阪の工務店が行ったことが知られ、広い交遊がうかがわれます。
主屋と表門の間にある納屋は、屋根を入母屋造(いりもやづくり)、外壁を杉皮張(すぎかわばり)として、主屋と調和するような装いとなっています。敷地北隅にある土蔵は渡り廊下で主屋とつながっており、外壁のモルタル仕上げや建物のつくり方に近代的な要素が見て取れます。街路に面した表門は四脚門(しきゃくもん)で、格式ある表構えをしており、落ち着いた街路景観を形作っています。
《参考》既に登録されているものは市内に40件あり、今回を含めて計44件となります。
・「宮﨑本店事務所」など宮﨑本店関係5件
・「旧東洋紡績株式会社富田工場原綿倉庫」(近代化産業遺産にも認定)1件
(現「イオン北ショッピングセンター 赤レンガ(レストラン)棟」)
・「旧四日市市立図書館」1件(現「四日市市すわ公園交流館・こどもの家」)
・「旧伊藤伝七別邸玄関棟(浜松茂玄関棟)」など旧伊藤伝七別邸関係2件
・「アミカン本社事務所」などアミカン関係3件
・「誓元寺光雲殿(旧常磐尋常高等小学校奉安殿)」など誓元寺関係3件
・「森家住宅主屋」など森家住宅関係2件
・「石川酒造主屋」など石川酒造関係15件
・「旧平田家住宅主屋」など旧平田家住宅関係7件
・「三重郷土資料館(旧三重村役場書庫)」1件
全国では、今回の185件を加えて、合計12,128件。
三重県では、今回の4件を加えて、合計256件。
なお、四日市市内の国・県・市指定文化財は現在110件あります。(地域を定めず指定されている特別天然記念物カモシカ・天然記念物コクガンを除く)
主屋 玄関正面 |
主屋外観(北面・東面) |
主屋 2階 座敷(書院造風) |
主屋 1階 応接室(洋間) |
納屋(東面) |
表門・土蔵(北面) |
以上
【問い合わせ先】四日市市 社会教育課(担当:山根) 電話:059-354-8238
このページに関するお問い合わせ先
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