平成28年12月26日 記者会見要旨
問い合わせ番号:10010-0000-3925 更新日:2017年 4月 1日
市長定例記者会見
日時
平成28年12月26日(月曜日) 午前11時~
場所
7階部長会議室
出席者
報道機関
朝日新聞、伊勢新聞、NHK、CTY、CBCテレビ、時事通信、中日新聞、東海テレビ、日本経済新聞、毎日新聞、三重テレビ放送、読売新聞
市側
市長、舘政策推進部長、松岡政策推進部参事・秘書課長、加藤政策推進部参事・広報広聴課長ほか
市長就任記者会見
市長:12月24日に四日市市長に就任をして、本日、初登庁となり、実質的には今日から市長の職に当たらせていただくことになる。私は、選挙のときから訴えていたように、本市を強い自治体にしていきたいという思いがある。自治体間競争が厳しくなる中、本市の人口減少問題、さらには社会減という状況を重く受けとめている。入ってくる人よりも出ていく人のほうが多いという人口流出都市に四日市はなっている。四日市の魅力が低下している、求心力が低下しているという現状を何としても打開していきたいという強い思いである。三重県最大の都市であり、力強く、元気なまち四日市にしていかなければいけない。三重県をけん引していけるような、強い四日市の実現に努めていきたいと思っている。
また、私自身が38歳という年齢で市長に就任をさせていただいた。三重県で最も若い市長となる。まだまだ経験や知識、足らないところはあるが、若い強みを十分に生かした市政運営をしていきたいと思っている。挑戦ができるまち四日市、挑戦をしていくまち四日市にしていきたいと思っている。やはり、挑戦なきところに成長はないと思っている。私も、個人的にではあるが、さまざまな局面で、自分の信念に基づいて、大きな挑戦をしてきた。自らが先頭に立って、挑戦ができる空気をつくっていく、そんなトップでありたいと思っている。四日市の成長の礎となるような挑戦できる風土を、自らが切り開いていく、つくり上げていく、そういったトップでありたいとも思っている。
先ほど、幹部の皆さんに話したが、若さの強みは行動力だと思っている。行動力にたけた市長でもありたいとも思っており、最も行動力がある市長にもなっていきたいとも思っている。さまざまな機会で、市長が必要な場面が出てくると思っている。そういった局面においても、積極的に現場に赴いて、遠方に赴いて、さまざまな人と対話をさせてもらったり、交渉させてもらう、そういった機動力を生かして市長としての職を全うしていきたいと思っている。
先般、債権の滞納、未収の問題があったが、市民サービスにおいても、公正、公平な市民サービスに努めていきたいとも思っている。正直者がばかを見ない、正直者が報われる、市政運営をしていかなければいけないと思っているので、不当な圧力には徹底的に対抗していくということである。現場の皆さんが、もし今、不満、不安抱えているようであれば、ぜひとも上げていただきたいとも思っている。個人で、現場で抱え切れないような問題があれば、組織として立ち向かっていきたいと思っている。それができてこそ、本当に市民から信頼される、市民のための政治が実現できていくとも考えている。
質疑応答
質問:四日市市長に就任されたということについてのご感想を、一言、聞かせてほしい。
回答:実際に31万人の市民の皆さんの生活を預かり、生活の方向性を決めていくという強く大きな責任を感じている。(市長)
質問:本日、初登庁されて職員の皆さんに迎えられ、さらに課長級以上の職員の皆さんの前で訓示も述べられ、現時点で市長としての自覚や実感が湧いてきたというものがあれば教えてほしい。
回答:これまで市議会議員として5年半、市役所に関わっていたが、議会の立場を超えて、市役所の組織の中の人間、しかもトップという立場で、これから市政に手腕を振るっていくという部分について新たな決意を持った。幹部の皆さんを前にして、自分自身の決意表明でもあるが、強い決意を改めてさせていただき、身が引き締まる思いである。(市長)
質問:選挙後、1カ月の準備期間として、引き継ぎや事前のレクチャーなどを受けてこられたように伺っている。1カ月前には選挙戦で掲げた公約を具体的に擦り合わせたいとおっしゃっていたが、その中から現時点で具体的にどういうスケジュール感で実施したいか、見えてきたものがあれば、幾つか教えていただきたい。
回答:事務的な詰めはこれからであるが、人口流出問題を解決していくに当たって子育て世代に対して選ばれるまちでありたいという強い思いがあり、子どもの医療費窓口無償化の問題や、食缶方式による中学校完全給食の実現には、かなり踏み込んだ議論をさせていただいている。産業振興という部分では、本市を考える中で切っても切れない、産業、工業のまちであることは深く認識しており、選挙戦のときにも訴えてきたように、新しい産業の創出も含めたコンビナート再生についても議論を深めていくことができた。また、市長の立場としてできることで、各地区に赴いたタウンミーティングや、年明けから庁内の各部署の朝礼にも参加して職員の皆さんと心合わせをする取り組みは実行していけると思う。今後、どういった形になるかはこれからの詰めであるが、私の得意分野である行財政改革、新公会計システムの導入を含めて議論しているところである。(市長)
質問:朝明中学校の移転問題に関して伺う。市長は、選挙戦のときから、即刻中止を明言していらっしゃった。一方で、市教育委員会では、先日、議会の委員会にも費用を示して、現時点では移転の必要性がある考えを示している。今後、スケジュールとして、市長の公約での即刻中止について、どのように進めていきたいお考えか。
回答:移転を前提とした教育委員会の調査が行われ、そういった方向性で議会への説明があったことは承知している。ただし、それは田中市政の下での方針であり、24日から森市政が始まったことで、新しい考え方や価値観での判断になろうと思う。先般の報告が間違っていたということではなく、新しい価値判断、また外部の意見も踏まえ、朝明中学校の移転について判断していくべきだろうと思っており、これまで訴えてきた方針を変えるつもりはない。(市長)
質問:移転を中止するのか、そのまま進むのかということに関してどうなのか。
回答:移転は中止する。(市長)
質問:中止するということに関して、どのように進めていくのかを伺いたい。現状では、移転を前提に話が進んでおり、それを中止するということは、地元の人にとっても、移転する方に立っても、どちらにとっても極めて大きな話だと思う。スケジュール的にどのように考えているのか。
回答:スケジュール的には、これから詰めていかなければいけないところは多いと思う。議会との関係の中で、教育委員会としては一定の方向性を付けたという報告があったことは仕方がないことかもしれない。ただし、私自身の考え方は基本的に相反するものであり、再度、私の考え方を教育委員会としっかりと共有する場を設けていかなければいけないと思っている。何としてでも私の考え方を教育委員会にも理解してもらい、今後、そういった方向性を推し進めていってもらえるような取り組みを協議していかなければいけないと思っている。(市長)
質問:総花的なところで、いろいろなメニューがあると思うが、まず、何から具体的に始めたいとお考えか。
回答:多岐に渡るので、これから1番、2番という順序ではないが、例えば、子育て・教育支援であれば、子どもの医療費窓口負担ゼロ、中学校の食缶方式による完全給食の実現、産業振興ではコンビナートの再生に関する水素を活用した部分について。また、市役所改革についても、公会計システムの導入や、行財政改革についての具体的な組織づくりなどの部分については細かいレベルでの話はさせてもらっている。障害者雇用率の向上や、在宅介護体制の充実といった思いはあるが、個別具体的に話していることは、今、報告した部分である。(市長)
質問:産業振興については、まず何から手をつけていきたいと思っているか。
回答:まず、コンビナート再生である。水素エネルギーを活用したコンビナート再生について、いかなる方策があるのかを具体的に検討している。具体的に政策集には書いていないが、トップとの会談も必要と思っており、コンビナートの現地や東京本社にも積極的に足を運んで、これからのコンビナートについて情報を共有して、今後の方向性についても協議していきたい。トップとトップの会談も、できる限り早い段階で行っていきたいと思っている。(市長)
質問:具体的にどのようなコンビナートにしていきたいのか。
回答:石油化学コンビナート、石油化学マーケットが縮小傾向にあり、国内でも集約される方向にあるが、今ある四日市の石油化学プラントをいかに守っていけるかをトップ会談でしっかりと協議して詰めていきたいと思っている。政策集の中にも書いたように、次世代エネルギー構想の中で国が中心的なエネルギーとして据えている水素エネルギーが、本市のコンビナートでも精製されているという事実を踏まえて、現在の会議体の進捗状況を見ながら、さらに強く新しい産業構造としてのエネルギー転換を含めて、本市がその拠点になり得るように強力に推し進めていきたいとも考えている。(市長)
質問:子ども医療費の窓口無償化のことで伺いたい。鈴鹿市では、実際に来年度から始めることを県内で最初に宣言された。特に力を入れられる子ども・子育て支援で、市長として、いつまでに実施するかという具体的なめどを教えていただくことは可能か。
回答:四日市市政においては、子どもの医療費窓口負担ゼロについて、これまでは具体的に議論をされていなかったと思うが、私が就任したことによって動き出した一つの政策であると思っている。明日、明後日に実施することは不可能な範ちゅうであり、できる限り早い段階でと言うしか今は表現できないが、全力を挙げて可及的速やかに実現していきたい施策ではある。(市長)
質問:例えば、来年度から実施するのか。
回答:4月からの実施はおそらく無理なので、それ以降のできる限り早いタイミングになろうかと思う。(市長)
質問:市長が自分のフィールドだとおっしゃった公会計で、ご自身の目標はあるか。数値目標でもいいので教えてほしい。
回答:実務的な手続きも必要であり、数値目標や具体的なスケジュール感は見えていない。先進的に新公会計システムを取り入れている市は幾つかあるので、先進事例を見ながら、できる限り早いタイミングで部署ごとの損益計算書が作れて数字で管理していけるような公会計システムを作っていきたいと思っている。システムを入れ替えるということは、すごく労力が必要となり、職員の意識も変えていかなければならず、訓練も必要になってくる。すぐに全部を入れ替えることはできないと思っているので、ある程度急ぎながらも慎重に空気も作っていきながら、進めていきたいと思っている。(市長)
質問:具体的にいつまでか。
回答:少なくともこの4年という任期のうちには、めどは付けられるのではないかと個人的には思っている。(市長)
質問:今まさに新年度予算の編成をしている時期と思うが、いろいろ新しい事業を実施したい中でこれならすぐできそうなものや、当初予算の段階で、ある程度、自分の色を出せそうな見通しが立っているものがあれば教えてほしい。
回答:多額の予算を伴うものについて4月からということは、非常に厳しいタイミングであることは間違いない。例えば、市長自らの行動で変わっていくようなことで、政策集に挙げていた各地区を回るタウンミーティングは、それほど大きな予算を掛けずに実施していけることなので新年度からやっていきたいということもある。また、各部署の朝礼をしていくこともすぐにできることであり、新年度を待たずして進めていきたいと思っている。子どもの医療費窓口負担ゼロや、中学校の食缶方式の導入による完全給食は4月からはできないが、検討していく段階に入っていかなければいけないとも思っており、必要な会議体、必要な予算付けは、しっかりと行っていきたいと思っている。先ほど産業振興の面でも話したように、水素エネルギーを使ったコンビナート再生についても、引き続き次年度も附帯決議で予算が付いており、さらに強力に、それに加えた形で新しい予算付けもしていきたいと思っている。(市長)
質問:可能な範囲で無理をせずに実施して、大きな事業については例えば補正予算などで対応するのか。
回答:大きな事業は協議が必要であり、来年度6月、9月議会の補正予算も、もちろん視野に入れている。具体的に大きなプロジェクトで実現していくことになるのは、1年後の30年度からにはなろうと思う。(市長)
質問:課長級以上の職員の訓示の中で、いいものは残しつつ、見直すものはしっかりと変えていくというような話もされていたが、変えていくもので、現時点でイメージされているものは具体的にあるか。
回答:田中前市長と考えが一致する部分もあるし、考えが一致しない部分ももちろんある。一致しない部分に関しては、しっかりとした協議をしていかなければいけないと思う。朝明中学校の問題は最たる代表格といえるが、こちらは中止ということで、今後、協議を進めていくことになる。新しい取り組みが多く始まっていくことになり、何でもかんでもできるという状況ではないことは承知している。財源も、人材に関しても、有限であり、新しいことをするに当たって、やめていかなければいけない政策はあると思っている。それをこの1年間でしっかりと見極めていきたいと思う。今、急にこれをやめるという判断ではなく、できれば行財政改革についても、この4月から新しい組織も立ち上げていきたいとは思っており、こういった事業の見直しについても、この1年かけてじっくりと聖域なくやっていきたいと思う。(市長)
質問:新しい組織は、例えば外部の委員さんを入れたりするような感じでのようなものをお考えか。
回答:これは今後の詰めによるので明言できないが、私自身、市議会議員時代も行財政改革で、だめなものはだめ、無駄なことを見直していくという姿勢を一貫してきた。この部分については強い思いでいきたいと思っている。その中で、正職以外も含めて全職員に対するアンケートを実施して、現場の声を拾っていきたいとも思っている。トップダウンで事業を見直していく部分ももちろん大事であるが、現場のことを一番知っているのは職員の皆さんであると私は思っており、職員一人一人の声をしっかりと拾っていけるようなアンケートや実態調査についても4月以降の新しい組織の下で行い、聖域ない状況で事業の見直しにも着手していきたいと思っている。(市長)
質問:いろいろなものを進めるに当たっては組織の体制も非常に重要になってくると思うが、例えば、市長がお決めになるような副市長人事も含めて、人事について、どのように進めていきたいというような考えがあれば教えていただきたい。
回答:4月以降の人事になるので、年明けの1月に具体的な協議をさせていただくことにはなっている。2,700人を超える正職員全てを承知しているわけではないので、その部分について、多くの幹部の人と協議も進めていきたいと思っている。その中で、自分自身の思いに対して共感していただけ、市長の思いを実際に遂行していただけるような思いを持った人に近くで頑張っていただきたいと思っている。(市長)
質問:副市長のお二人について、現時点でどうお考えか。
回答:現時点で、明日、辞めていただくとか、年明けに辞めていただくとか、そんなことは全く考えていない。私も初めて市長という立場で四日市市役所の組織のトップに立ったわけで分からないこともたくさんあり、副市長においても、指導いただきながら、いろいろなアドバイスをいただきながら、スタートを切っていきたいと思っている。(市長)
質問:任期の中で、当面はいろいろお世話になっていくのか。
回答:急に変更するようなことは、現時点では考えていない。(市長)
質問:水素エネルギーを使ったコンビナートの再生とは、何か箱物をつくるということか。
回答:箱物というよりも、コンビナート企業様の中で水素を生成している事業所があり、この水素をいかに活用していけるかというところを、要は水素を活用したビジネスチャンスをつくっていくという取り組みである。これには、箱物は関わってこない。国といかに連携をとっていけるか、そこにコンビナートの事業者と協調していけるかということである。(市長)
質問:特区を申請するのか。
回答:特区申請も含めて、検討していきたいと思う。次世代エネルギーに対する期待は大きいところがあり、積極的な特区申請も含めて新しく挑戦していくということも森市政の一つのテーマであると思っている。特区がいいのかどうかの検討も必要であるが、特区が必要であれば申請していくということである。(市長)
質問:どういう規制緩和を求めていくのか。
回答:規制緩和というか、今、国が取り組みを進めようとしている新しい水素を使ったビジネスのチャンス。どこにそのビジネスチャンスがあるのかというところを、国ともしっかり連携をとって、実施していきたいとも思っている。現在、事業者と会議体を持っており、供給側の事業者ベースで、これからはいかなる需要があるか、いかなるビジネスチャンスがあるかというところにおいても、しっかりと話を進めていかないといけない。需給バランスが一致しないと進めていけないと思うので、供給する体制の状況把握を進めている。この水素をいかに活用できるかというところを、国などを含めて連携して進めていきたいということである。(市長)
質問:民間を後押しするようなシステムか。
回答:そのとおりである。新しい投資が生まれることにもなると思う。(市長)
質問:補助制度か。
回答:補助制度という具体的な流れを、今から作っていく段階なので、どのような補助制度とは明言できないが、緩和であるとか、特区申請であるとか、補助制度も含めて、幅広い形で行政が全面的にバックアップしていけるような体制を整えていきたいということである。(市長)
質問:前市長が中核市への移行をおっしゃられて、実際に市議会でいつ移行するかの大体の時期は示されたが、森市長はどのように中核市への移行を考えているのか。
回答:幹部ともいろいろ協議は必要であるが、現時点で大きな流れとしての中核市移行は必要なことだと思っている。ただし、今、財政力指数が1を超えて、これからさらなる財政力指数が上がっていき不交付団体が続くという現状の中で、中核市に移行すると移管された事務は地方交付税措置になる。つまり、財政力1を超えた状態で移管すると、一部事務について市費負担で賄っていかなければいけない部分がある。そういった財政力指数と中核市移行を再度リンクさせながら慎重に検討していきたいと思っている。(市長)
質問:中核市移行については、市議会の中で市長も話は聞かれていたと思うが、その時期を後ろ倒しするとか、前倒しするとか、そのままとかということを現在、お考えになっているか。
回答:田中前市長は、平成32年から平成33年の、一つの産廃のめどがつくころのイメージでおっしゃっていた。(舘政策推進部長)
そういう意味では、あと3、4年あるわけで、急いでということはないと思う。また、今後、中期財政見通しの報告を受けるので、そういった財政状況も踏まえながら、判断していきたいと思っている。(市長)
質問:目標そのものは中核市移行の看板を降ろさないということか。
回答:中期財政見通しが、どういう状況になっているのか、まだ報告は受けていないので、この後、報告を受けて、これからの本市の財政力がどういうふうに推移していくのか、税収がどういうふうに推移していくのかという部分を見ながら、検討していきたいと思っている。簡単に言えば、もろ手を挙げてやりますという立場ではない。中期財政見通しを見ながら、決めていくことにはなると思うので、やらないとも今は言えないというところである。(市長)
質問:中心市街地活性化の拠点施設として、市役所東側に図書館複合施設をつくることについて、市長は選挙のときにゼロベースで考えたいとおっしゃっていたと思うが、建物を造るかどうかも含めてゼロベースなのか、建物は造るが場所はゼロベースなのか、ゼロベースとはどういう意味なのか。
回答:ゼロベースと言った覚えは無い。選挙期間中、図書館の話について、基本的に話してはいない。(市長)
質問:拠点施設の整備について、どのようにお考えか。
回答:私も議員として議会審議には携わっており、実際にいろいろと協議が必要であるが、今の状況としては、市役所東側を中心に検討していきながらも、これが完全決定ではない。今の計画は市役所東側に建てていくことになっているが、その計画策定の中で、その関係各位との協議の中において、別の場所が適切だということになってくれば、再考の余地はあると思う。おそらく、前の6月議会の田中市長の答弁も、そういったトーンだったと理解している。ただし、私自身も、どちらかというと、それほど積極的ではなかった議員の一人であり、市長という立場で計画も慎重に見ていきたいとも思っている。(市長)
質問:場所については、市役所東側を変えることありきではなくて、東側という計画はあるが、そうなるかもしれないし、別の場所がいいかもしれない。それは今後、市長が慎重に検討されるということか。
回答:慎重に検討をしていく。言葉の表現でいうと、田中市長よりは、検討の余地が、あとに移ったというところはある。(市長)
質問:今の検討委員会が来年の夏まで、ずっと進行していくわけであり、当然ながら、その既定路線として東側図書館を含めた複合施設で検討は進んでいくのか。
回答:議会との約束がある。そもそも、そのときに議会の人間だった私が、強力に今の状況で東側でも進めていくということはない。図書館自体をどういう図書館にしていくのかという議論も私自身は必要だと思っており、今、そういう動きにもなってきていると聞いているので、これは絶対東側だということはない。今の計画をどのように進めていくかは、これから詰めていきたいところである。(市長)
質問:今の策定委員会に一端ストップをかけることはないのか。
回答:ストップという方向修正はあり得るかもしれないが、ストップは今のところ考えていない。今の策定委員会の現状や状況も、まだ詳しく伝わってきていないので、どういう議論になっているのかも、近いうちに相談させてもらい、そういう方向付けを伝えていこうとは思う。また、中期財政見通しも含めて、これはまだ分からないが、私自身がやりたい政策の中でお金が掛かってくる、財源が必要な施策もたくさんあがってくるので、その中期財政見通しも含めて、この図書館、中心市街地の拠点施設がどのタイミングで実行に移していくのがいいかということも慎重に検討していきたい。例えば、この計画は策定され次第、すぐに着工しますという状況にはないと今は思っている。この後、その中期財政見通しも報告を受けるので、財政状況にもよるということである。(市長)
質問:金の使い道としては、プライオリティーは低いということか。
回答:さまざまな議論を聞いていかなければいけないという前提があるので、拙速な事業取り組みというのはない。時間をかけて、計画策定中も、策定後も、慎重に進めていかなければいけないというスタンスではある。(市長)
質問:そもそも新しい市立図書館をどうするかにおいて、大きく分けると、中心市街地に造るか、それとも中心市街地ではない郊外に造るかという考え方もあるかと思う。例えば、市議会の議員政策研究会で報告書を出した中には、中心市街地の方が望ましいという意見もあり、今の検討会議は、中心市街地の活性化のために市立図書館を位置付けていくという方向性になっていると思う。森市長として、市立図書館とは、中心市街地が前提なのか、それとも郊外を含めて検討をするのかという、その検討の範囲はどれくらいのものなのか。
回答:議会の図書館の議政研に参加していたので、その内容はよく分かっている。中心市街地が望ましいという答申が出た、意見があったのということも承知している。このことについては、私もいろいろ考えるところがあり、中心市街地を活性化させるための施設も必要であることは間違いないが、議員時代から発言していた図書館としてどうあるべきなのかという視点も本当はもっと議論が必要ではないかと思っている。図書館専門の分科会を作ったということも聞いているが、この分科会にかかわらず、幅広く市民の皆さんに図書館のあり方を問う、意見を聞けるような場も必要ではないかと思っている。中心市街地で賄えるのであれば、中心市街地が望ましいと思うし、そうでないとなった場合でも、どうしていくのかということは、図書館の必要性と中心市街地活性化の必要性をミックスしながら、一番いい着地点を見出そうと思っている。今までの方針としては、もう少し、これからの図書館としてのあり方像をじっくりと協議していきたいし、市民の幅広い意見を聞いていきたい。それを今の協議会のところでもう一度、議論をしていただけるような流れにしていきたいと思う。それを加味した中で、どういう結論になるのかというのは今後の判断だと思っている。(市長)
質問:今の段階では、これという狭い範囲で固めているわけではなくて広い可能性を考えているということと、図書館という機能について、もう少し議論をする、今の協議会とは別の枠組みにするのか、何らかの考えが今の時点ではあるということか。
回答:どういう図書館を市民の皆さんが望まれているかは、もっと幅広く議論をする余地があってもいいと思っている。(市長)
質問:市民の皆さんは、東側かどうかは分からないが、図書館が入った複合施設はどこかにできるのではないかと多分思っている。今のお話を伺うと、それほど固まってなく、図書館のあり方像も含めて市民の皆さんに聞いていくことは、複合施設ではなく、図書館だけを別にして、何か施設を造ることも、まだ視野にも入っているという理解でいいのか。
回答:基本的に図書館機能という部分で、市民の皆さんのニーズを拾っていくということであり、中心市街地の活性化の拠点となるような施設の中でニーズが汲み取れるのであれば、それはそれで基本的に実施していかなければいけないと思っている。今の協議に加えて、基本的には、市民の皆さんの図書館に対する希望や要望、ニーズを、幅広く救い上げていく、汲み取っていくことは必要だと思う。市民の皆さんの意見やニーズ、思いのある図書館像が、今の市役所東側の施設で満たされるのであれば、それはもちろんそこになっていくと思う。それが大きく乖離するようなことがあれば、検討の余地が出てくると思う。完全にゼロベースではなく、ある程度の枠組みの中で、図書館という部分について重きを置きながら、幅広く市民の皆さんの意見を聞いて、それも加味した上で結論を出していくことになると思う。(市長)
質問:市民の皆さんのご意見をもっと幅広く、これから伺っていくということか。
回答:私は伺っていく必要があると思う。(市長)
質問:あるべき図書館像について、市民の意見をもっと聞いていく。その結果次第では、中心市街地につくる複合施設の変更もあり得るということか。
回答:大きく乖離するようなことがあれば可能性としてはゼロではない。(市長)
質問:乖離するようなことがあれば、そういうこともあり得るということか。
回答:すぐに実施しなければいけない事業ではないと思っているので、やはり時間をかける必要がある。そういった検討する時間は十分にあると思うので、急がない、拙速な判断をしないというスタンスは持っている。この表現がゼロベースでということは少し飛躍し過ぎている部分があるが、慎重にやっていかなければいけない。(市長)
質問:慎重にやっていく。拙速な判断をしない。逆に言うと、ゼロベースにこだわっているわけではないが、今あるような何となく固まりつつある複合施設が必ずありきということじゃないということか。
回答:幾つかのご意見が出ていることも分かっており、それを一つ一つ、自分自身も理解した上で推し進めていきたいと思っている。基本計画の策定が終わったので、だから9月以降すぐ始めるという事業ではないと思う。(市長)
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