四日市市 人権教育・啓発基本方針 高齢者
問い合わせ番号:10010-0000-0386 更新日:2017年 4月 1日
3 一人ひとりの人権を尊重し、さまざまな差別をなくす教育・啓発の推進
高齢者
わが国では、世界に例を見ない速さで高齢化が進んでおり、2015年には4人に1人が65歳以上という本格的な高齢社会が到来すると予測されています。そのような状況のなか、1999(平成11)年の「国際高齢者年」、2000(平成12)年4月からの介護保険制度の導入、同年6月の社会福祉事業法の抜本的な改正など、高齢者福祉をめぐる動きは著しく変遷しています。
一方、著しく高齢化が進むなか、介護に関する問題や孤独死、虐待など、高齢者の人権に関わるさまざまな問題が生じています。
本市では、2002(平成14)年1月1日現在、高齢化率が16.3%と国や県の数値より若干低いものの、高齢化は着実に進展している状況にあります。また、市内の高齢化などの状況をみると、臨海部、丘陵部など地域の較差も少なくありませんが、一人暮らしや痴呆など周りの理解や支援が必要な高齢者が増加しているほか、高齢者夫婦のみの世帯も増加傾向にあります。
高齢者の介護は、家族、とりわけ女性に大きく依存していましたが、高齢者の介護を社会全体で支え合おうという目的で、介護保険制度が導入されました。その一方で、大多数を占める元気な高齢者の豊富な経験と能力の活用が、今後の活力に満ちた長寿社会づくりのためには極めて重要です。
すべての人が健康で生涯にわたって自立し、それぞれにふさわしい多様な生き方を選択できるよう、若い頃から高齢化を自らの問題としてとらえる必要があります。
高齢者を一律に退職世代や弱者・保護の対象者とみなすことは、かえって高齢者の自立と尊厳を損なう面もあります。すべての世代のための社会を目指して、高齢者のマンパワーを活用し、高齢世代内や高齢世代と現役世代とのお互いの支え合いも含め、すべての世代が共に支え合うという視点も大切になってきます。そのため、学校教育や地域の社会教育の場などにおいても互いの理解を深め合い、さらには家庭での家族間や地域での世代を超えた交流など互いにふれあう場づくりが大切になってきます。
以上の基本姿勢に立ち、次の方針により推進していきます。
(1)在宅介護サービスセンターが中心になって、地域の民生委員児童委員と連携して、高齢者の実態の把握に努め、見守り支援ネットワークを形成するなかで、地域の福祉課題の発見とその解決を図ります。
(2)高齢者が生きがいをもち安心して生活でき、高齢者に対する差別や偏見のない長寿社会づくりの実現に向けて、市民、事業者、行政が協働して、福祉意識の高揚を図ります。
(3)学校教育や地域の社会教育などあらゆる場において、高齢者やボランティア団体等と交流し、世代間交流、ふれあいのなかで、生き方に学ぶ態度を育むとともに、高齢社会にかかわる問題・課題に対する理解を深める教育を推進します。
(4)高齢者が差別なく自立し社会参加できる長寿社会づくりの実現のため、高齢者の生き方や高齢社会のあり方を若い頃から自分自身の問題としてとらえるとともに、高齢者の知識・経験を生かし社会参加をはかる支援体制づくりに努めます。
(5)学校教育関係者や福祉関係者は、研修プログラムにより高齢者の人権にかかわる研修を深め、関係機関、地域等と連携しながら、啓発、情報提供に努めます。
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