四日市市 人権教育・啓発基本方針 さまざまな人権問題
問い合わせ番号:10010-0000-0383 更新日:2017年 4月 1日
3 一人ひとりの人権を尊重し、さまざまな差別をなくす教育・啓発の推進
さまざまな人権問題
これまでみてきた人権問題のほかにも、HIV感染者やハンセン病にかかった人、刑を終えて出所した人、ホームレス、性的指向等に対する偏見や差別の問題、犯罪被害者とその家族の心に受けた傷など社会にはさまざまな形で人権問題が存在しています。
また、OA機器の普及は私たちの生活に多くの利便性と豊かさをもたらしましたが、反面、個人情報が本人の知らないところで収集、利用されたり、誤った情報が流され個人が不利益を被るといったプライバシー侵害の危険性が増えています。現実に、インターネット上の電子掲示板やホームページを媒介とした悪質な差別事象も発生しています。
さらには、企業倫理や社会正義・法令遵守の重要性がクローズアップされるなか、トラブル隠しの内部告発者を保護する制度の整備が課題になっています。
ほかにも、先住民族としてのアイヌ民族の問題や、本市の「四日市公害」に代表されるような環境問題も、重大な人権侵害の問題として見過ごすことができません。
最近の遺伝子技術の進歩によるクローンの誕生や高度医療科学の発展は、新たな人権問題を発生させる危険性も含んでいます。
このように現在の社会には多くの人権問題が生じています。これらの問題の解決を図るためには、偏見や差別の解消に向けた力を育むため、自分自身にとっての身近な事象だけではなく、個々の問題に内在する固有の歴史性や社会性を市民一人ひとりが正しく理解し、把握できる教育・啓発を推進する必要があります。
以上の基本姿勢に立ち、次の方針により推進していきます。
(1)関係者の考え方や願いを聴き、実態把握に努め、教育及び啓発活動を進め、情報提供等を行います。
(2)学校教育においては、発達段階に応じて、さまざまな人権問題が身近に存在していることを理解し、確かな認識を育てる学習プログラムを作成し、実践します。
(3)社会教育においては、さまざまな人権問題が存在することを理解し、偏見や差別を共に解消するために自ら進んで行動できる人材を育てるための教育・啓発を実施していきます。
(4)差別や偏見に向き合う関係者の生き方に学び、差別や偏見の社会的背景についての考えを深め、共に生きる社会を築こうとする態度や実践力を高める学習に取り組みます。
(5)行政職員、教員、民間諸団体等、人権教育・啓発の実施主体である関係者及び関係機関のネットワークを構築し、互いに資質を高め、補完し合える推進体制づくりを目指します。
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