四日市旧港港湾施設

四日市旧港港湾施設

四日市旧港港湾施設

種別

重要文化財(建造物)

所在地

稲葉町・高砂町

所有者

四日市市

指定年月日

平成8年12月10日

解説

 近年、日本の近代化を担った産業、交通、土木にかかわるさまざまな構造物を近代化遺産として文化財に指定するようになりました。四日市旧港港湾施設は、港湾施設としては全国で初めて指定されました。「潮吹き防波堤」と「波止改築紀念碑」「稲葉三右衛門君彰功碑」とそれらの所在する土地も指定範囲に含まれます。
 明治6年(1873)、当時の戸長(現在の町長にあたる)であった稲葉三右衛門は、私財を投じて11年の歳月をかけて四日市港を築きました。港はその後、特別輸出港に指定されるなど発展しましたが、明治22年(1899)の暴風雨で損害を受けたため、県の補助などを受けて改修工事を行いました。この時に工事を担当したのが服部長七で、左官職の経験を生かして人造石とよばれるものを発明して防波堤に利用しました。現在も残る湾曲した大小二列の防波堤は、潮吹き堤防と呼ばれ、小堤を越えた波が溝を流れ、次の大堤に設けられた幾つもの穴から流れていく過程でその力を弱めていく仕組になっている特徴ある堤で、一説には、政府のお雇外国人であったオランダ人ヨハネス・デレーケ設計案ではないかともされますが不明です。いずれにしろ四日市港は、四日市のみならず日本の重要な港として近代産業の発展に大きく貢献したのです。
 平成21年(2009)に経済産業省が認定した「近代化産業遺産群続33」の「海運業隆盛の基礎となった港湾土木技術の自立・発展の歩みを物語る近代化産業遺産群」のひとつとして認定されています。