釈迦如来坐像

釈迦如来坐像

釈迦如来坐像

種別

市指定有形文化財(彫刻)

所有者

上品寺(貝家町)

法量

像高98.5cm

材質・形状

木造 漆箔 彫眼

製作年代

平安時代前期

指定年月日

平成14年1月31日

解説

 樟(くす)の木を用い、頭部と胴体を同じ木材で作る一木の像です。目尻が切り上がり、口元を引き締めた厳しい顔など力強さを強調した表現をとっています。両足部の木材にくぼみを付け、下腹部の張り出した部分にはめ込む技法は、滋賀や奈良にも例があり、この像もそれらと同じ10世紀ごろの制作と考えられます。
 両足部は、江戸時代にあらためて作られたものですが、当初のものと思われるものもあり、かなり激しい傷みがあるもののやはり大切な像の体の一部ということで永く保存されたのでしょう。
 この像にあるもうひとつの特徴が、体の内部にあります。それは、大きく開いた洞(うろ)です。これは、干割れを防ぐために人工的に彫られたものではなく、仏像を作る前からそのような状態であったようです。なぜわざわざ洞のある木材を用いたのでしょうか。京都の東寺には、やはり洞のある木材で作られた三体の神像がありますが、これらは霊木で造ったといわれております。あるいはこの像も使われた木が霊木であったのかもしれません。霊木を用いてその木に宿る仏の姿を表わす。この像の洞にはそんな秘密が隠されているのかもしれません。
 この像は、もともと近くにあった成保寺の本尊と伝えられ、江戸時代の初めに上品寺に移されたといわれます。