旧四日市市立図書館

旧四日市市立図書館

旧四日市市立図書館

種別

国登録有形文化財(建造物)

所在地

諏訪栄町(諏訪公園内)

所有者

四日市市

管理者

四日市諏訪西商店街振興組合

登録年月日

平成15年1月31日

解説

 昭和天皇の即位を祝う御大典記念事業として、熊澤一衛氏が昭和4年(1929)に建設し、図書2,000冊とともに四日市市に寄贈した図書館です。熊沢氏は伊勢電気鉄道の社長や四日市銀行頭取などを務めた四日市を代表する事業家でした。太平洋戦争末期に空襲による負傷者の収容施設に使われたこともありましたが、昭和24年(1949)に再び図書館として復活し、昭和48年(1973)に新図書館が完成すると一時空家となりましたが、昭和51年(1976)から児童福祉施設「こどもの家」となり、平成15年(2003)からは、すわ公園交流館として今日に至っています。
 建物は鉄筋コンクリート造2階建屋上ペントハウス付きで、高さが約11m、面積は197平方メートル(延床では407平方メートル)あります。建物のデザインは、関東大震災の復興期、大正末から昭和初期の公共建築などに多いものを採用しています。左右対称の構成で、正面中央に玄関を突き出させ両側面に張り出し部分を設けています。外壁はほとんどを褐色のスクラッチタイル貼り仕上げとしており、当時の鉄筋コンクリート造りの表面仕上材として好まれたようです。玄関上をバルコニー状にして、2階の両脇の窓下にもバルコニー状のものを設けて装飾性を高めています。正面上部に3つのレリーフが配され、玄関外扉には透かし彫り風の花模様が施されています。柱型(壁から突き出した柱状のもの)の頂部は、白色の人造石を用いて色のコントラストを作り、しかも屋上部から突き出してこれが垂直であることを強調しています。四日市の近代建築を代表する建物です。