絹本著色釈迦三尊十六善神像

絹本著色釈迦三尊十六善神像

種別

県指定有形文化財(絵画)

所有者

大聖院(日永)

法量

本紙(縦)111.7cm(横)55.7

材質・形状

絹本著色掛幅

製作年代

鎌倉時代中期

指定年月日

平成17年3月17日

解説

 大般若経転読に際し本尊として用いるもので、獅子宝座上に坐す釈迦如来を中心に、普賢菩薩(ふげんぼさつ)・文殊菩薩を脇侍として周囲を十六善神と玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)、深沙大将(じんしゃだいそう)等が取り囲む構図となっています。
 釈迦像は丹と白の中間色で裏彩色を施した上で、表から金箔を押し、肉身の輪郭を朱線でなぞり、衣の線を金泥で表しています。釈迦の左右に金箔を全身に施した普賢菩薩、文殊菩薩が立ちます。この3人を釈迦三尊と呼びます。その前には道服を着た常啼菩薩(じょうたいぼさつ)と僧形の法涌菩薩(ほうゆうぼさつ)が立ち、さらにその前には、経典を収めた笈(おい)を背負う玄奘三蔵と真っ赤な身体で腹に童子の顔を付けた深沙大将が描かれています。玄奘三蔵は「西遊記」のモデルとしても有名です。これら諸尊を挟むように左右に並ぶのが大般若経やその信者を護る十六善神で、甲冑に身をまとい、武具を携え様々な姿勢を取っています。釈迦三尊らの静かな様子とは対照的に激しく動きのある様子で表されています。これらの画風からは中央の絵仏師の手になるものと思われます。
 製作期は裏彩色や着衣の盛上げ文様などから、鎌倉時代中期であることが考えられます。表面の劣化がやや目立つものの、仏教絵画も含め四日市市に現存する絵画として最古の作品であり、鎌倉時代の本格的な仏教画の作風を伝えるものとして貴重です。