阿弥陀如来立像と像内納入文書

阿弥陀如来立像 像内納入文書

阿弥陀如来立像と像内納入文書

種別

重要文化財(彫刻)

所有者

善教寺(南富田町)

法量

像高78.3cm

材質・形状

(像)木造 漆箔 玉眼(ぎょくがん)

製作年代

仁治二年(1241)鎌倉時代中期

指定年月日

昭和34年12月18日

解説

 来迎印(らいごういん)を結び、踏割蓮華(ふみわりれんげ)の上に立っています。肉髻部が低く、髪際が眉に近づいた狭い額、張りのある頬や、丸顔の輪郭、小さく引き締めた口などに鎌倉時代の特色が表れています。衣のたわみや重なり、翻(ひるがえ)りなど衣の表現にも時代の特徴が表れています。像高を含めこの様式の像は、安阿弥様(あんなみよう)とよばれて鎌倉時代以降に流行しました。安阿弥とは東大寺金剛力士像の製作で有名な快慶のことです。
 この像の体内には鎌倉時代の文書が納入されていました。それらは、約20年に及ぶ仏教の善根(後に幸福を得られるために行う善い行い。経典の書写や読経、寺や僧への供養など)を記した日記や、阿弥陀仏と十一面観音菩薩を毎日一体づつ刷った摺仏(すりぼとけ)など様々なものがあり、これらの内容からこの像が、員弁川流域に住んでいた藤原実重という武士によって現世の安穏と極楽往生を願って造られたことがわかりました。北勢地域の鎌倉時代前半の仏教信仰を探る上で阿弥陀如如来像とともに貴重な資料です。